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きゃりーぱみゅぱみゅ・VERBALが語る「日本音楽ビジネス」の現在地 「世界は日本を求めている」

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年4月13日 13時24分

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東京国際ミュージック・マーケットのセッションに登壇したきゃりーぱみゅぱみゅさん、VERBALさん、Kevin Nishimuraさん、アソビシステムの中川悠介代表取締役

 2023年6月、日本音楽にとって「快挙」といえる出来事があった。音楽ユニット・YOASOBIの楽曲『アイドル』が、米国ビルボード・グローバル・チャートの「Global Excl. U.S.」で首位を獲得したのだ。日本語楽曲としては初の首位であり、大きな話題を呼んだことは記憶に新しい。

 同楽曲はテレビアニメ『【推しの子】』のオープニング主題歌としてリリース。首位を獲得したチャートは米国を除いたデータを集計したものだが、それでも「世界で愛された楽曲」といっても過言ではないだろう。

 YOASOBIだけでなく、昨今は日本の楽曲が世界でヒットするケースが少しずつ増えてきた。22年には、藤井風さんの楽曲『死ぬのがいいわ』がSpotifyで23の国・地域で1位を獲得。また映画『ONE PIECE FILM RED』の主題歌としてAdoさんがリリースした『新時代』がApple Musicのデイリーチャート「トップ100:グローバル」で1位にランクインした。

 こうした流れの大きな転換点ともいえるのが、きゃりーぱみゅぱみゅさんの世界的なヒットだろう。11年のデビュー以降、国内での活動と並行して世界ツアーを展開。今では日本カルチャーの代名詞ともいえる「Kawaii」文化のアイコンとして活躍してきた。

 23年10月に開催した第20回「東京国際ミュージック・マーケット」から、きゃりーぱみゅぱみゅさんやVERBALさんらが登壇したセッションを基に、これから日本の音楽ビジネスが世界に出ていくためのヒントをまとめていく。

●鎖国はなぜ、解け始めたのか?

 古くは坂本九さんの『上を向いて歩こう(英語タイトル:SUKIYAKI)』が1963年にビルボード誌の「Hot 100」で週間1位を獲得したこともあった。とはいえ、日本の音楽業界は海外進出に苦戦してきた。そもそも国内の経済規模が大きいことから“鎖国”していても問題なかったといえるのが音楽業界だが、ここにきて何が変化し始めているのか。

 きゃりーぱみゅぱみゅさんの仕掛け人である、アソビシステムの中川悠介代表取締役はデビュー当時を「新聞・テレビ・雑誌・CDといった従来のメディアから、徐々に新たなものへと変化しつつあるタイミングでした」と振り返る。中川さんの言葉の通り、きゃりーぱみゅぱみゅさんの認知度や人気が世界に広がる大きなきっかけとなったのは、YouTubeで公開したミュージックビデオだった。

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