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むやみな「THE MODEL」導入の落とし穴 失敗企業に共通する“犯人”とは

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年4月19日 11時49分

 本来は、自社の事業や営業における課題を整理して、最良の方法論を考え、これを組織的に実行するという順番が正しいはずだ。しかし、THE MODELは方法論と実行方法の文章ボリュームが多く、課題や目的の整理については十分に記されていない。そのため、課題や目的をすっ飛ばして、THE MODELを導入しようという話が多発してしまうのだろう。

●成功のヒント

 ここまで、明快なロジックと分かりやすい図解から、多くの企業が「これが正解のためのプレイブックだ」と誤解し、目的不在で導入が進んでしまうという「THE MODEL失敗の犯人」を紹介した。分かりやすい仕事術を紹介したという話のため著者に罪はなく、改めなければならないのは導入する企業側の姿勢にある。

 THE MODELで失敗しない方法を考える以前に、むやみにトレンドワードやフレームワークに飛びつく姿勢はやめよう。あらゆる企業活動に有効な考え方はない。自社の方向性や課題感にあわせて、何が最適かを考えて、施策や手段を決めよう。

 またTHE MODELの導入を考えるなら、分業の粒度、計測するデータ、導入するシステム、顧客の分類方法、コミュニケーション内容といった業務設計について、THE MODELの内容をうのみにするのではなく、あくまで参考にすることだ。THE MODELではこうしているが、自社はこうしたほうが良いのではないか、と考えることが重要である。

 分業や計測自体はTHE MODELの戦犯ではない。米国企業ではむしろTHE MODEL以上に細かいセールスオペレーションを設計し、これに合わせた分業やセールステック活用が進んでいる。

 THE MODELを前に思考停止するのではなく、今の自社の状況や、最新のセールスプロセスの考え方を整理して、最適な営業組織を作っていこう。

<後編:「ネクスト・THE MODEL」を考える 新時代の営業に求められる3つのアップデート>

筆者プロフィール:藤島 誓也 株式会社openpage代表

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