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「目黒駅」と「中目黒駅」の違いは何か 周辺交通を分析してみた

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年4月11日 8時11分

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目黒と中目黒、どちらが便利?

 東京都目黒区は、公共交通の点では何とも不可解な地である。目黒駅は山手線に存在するものの、目黒区内にはない。東急電鉄には東急目黒線があるものの、目黒区内にあるのは洗足駅だけである。

 目黒区役所は、東急東横線の中目黒駅近くにある。地図を見て「中目黒駅が、目黒区の中心的な駅ではないか」と考えるものの、鉄道路線網では中目黒駅から目黒区内の各方面に向かう、という形にはなっていない。

 目黒区の鉄道網は、どうなっているのだろうか。

●区内の移動には不便な目黒区の鉄道

 目黒区は、東京23区にしては鉄道の駅が少ない。主に都心に向かう路線が区内を通っている。北から見ると、井の頭線の駒場東大前駅がある。東京大学の教養学部や、筑波大学附属駒場中学校・高等学校の最寄りとして知られる駅だ。

 東京メトロの中目黒駅と東急東横線の中目黒駅は、実質的には同じ駅と考えていい。近くには区役所のほか、東京共済病院がある。

●都心へ行くには便利

 東急東横線には、中目黒駅のほかにも祐天寺駅、学芸大学駅、都立大学駅、自由が丘駅があり、生活水準が比較的高い層の人々が暮らしているエリアだ。なお、学芸大学駅の近くには東京学芸大学附属高校がある。

 都立大学駅の近くには以前、東京都立大学があったものの移転した。自由が丘駅周辺は人気の住宅地で、この辺りに暮らしているとうらやましがられる地域である。自由が丘駅では東急大井町線に乗り換えができ、区内にはほかに緑が丘駅がある。ただし、両駅間ではいったん世田谷区内に入る。

 しかし区内でこれらの路線とは直接接続しない、言いかえるといったん区の外に出ないと着かない東急線の駅がある。先述の東急目黒線洗足駅である。しかも、この駅の都心寄りにある西小山駅は、品川区と目黒区の接点のような場所にある駅だ。

 目黒区の鉄道網は、区内の回遊性というよりも、区民が都心に向かう際に便利なようにつくられていると考えるのが妥当だろう。

 そんな中で、目黒区の外にある目黒駅の存在意義とは何だろうか。

●目黒区内は目黒駅からのアクセスが便利

 目黒駅は、品川区内にある。一方で駅近くには、目黒川がある。駅ができた当時、この場所は目黒村ではなく大崎村だった。目黒村も大崎村も荏原郡だった。1932年10月に東京市に編入され、その後特別区になる。

 そんな目黒駅は、目黒区内にないにもかかわらず、目黒区内へのアクセスに便利な駅である。目黒駅からは、東急バスが各方面に路線を運行している。「黒」の文字と数字を合わせた系統名が中心だ。

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