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小柄な女の子がこんなに重いものを…… 「軽く感じる」ランドセル開発者が語った“切実”な背景

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年4月17日 6時30分

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どんなランドセルを開発したのか(画像はイメージ、提供:ゲッティイメージズ)

 水泳用品など手掛けるフットマーク(東京都墨田区)は2024年2月中旬、同社の布製ランドセル「ラクサックジュニア プラス」に100センチサイズを新たに加え、3サイズ展開とした。子どもの成長に合わせたカバンを選んでもらい、体の負担を軽減する狙いがある。

 身長140センチ以上向けの「145サイズ」、120~140センチ前後向けの「125サイズ」、95~120センチ前後向けの「100サイズ」をラインアップ。子どもの身長によってサイズを変えることを推奨している。6年間同じランドセルを使い続ける家庭が多い中、どうしてこのような商品を開発したのだろうか。

 ラクサックジュニアは、荷物の重さを感じにくい構造が特徴のシリーズだ。フットマークは、教科書類がランドセル内部で動かないように束ねて背中側に密着させる「ブックストラップ」を開発。登山のパッキング(ザックに道具を詰め込む作業)を参考にしたという。また、子どもの体型からつくった3Dパターンの肩ベルトを採用。幅の狭い子どもの体にも無理なくフィットするようにした。

 一般的なランドセルの重さは1100~1300グラムとされているが、ラクサックジュニア プラスのシリーズは850~890グラムだ。現在、ニトリやワークマンといった大手が相次いで布製ランドセルに参入しており、重さは800グラム台が主流という状況だ。

 ラクサックジュニア プラスの価格は、自社ECサイトで1万6500~1万7600円。もう一つのシリーズであるラクサックジュニアについては、9900~1万1000円としている。

 近年、布製ランドセルに参入した競合の商品を見ると、2万円以内に収めているところが目立つ。例えば、23年に販売を開始したニトリの超軽量ランドセルは1万9990円、24年6月発売予定となっているワークマンのランドセルは8800円だ。

●「ランドセル重い」が9割

 フットマークは24年3月、通学にランドセルを使用している小学1~3年生とその親1200組を対象に意識調査を実施した。

 子どもが通学時にランドセルを重いと感じているか尋ねると、全体の91.4%が「ランドセルが重い」と回答した。また、ランドセルの重さは平均4.13キロだった(23年に実施した調査では同4.28キロ)。

 近年はコロナ禍の影響やICT教育の推進により、タブレットやノートPCが支給されるようになった。また、道徳や英語が教科として新しく加わったり、教科書のページ数が増えたりしている。

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