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“NVIDIA一強”に低コストで勝負 米AI企業CEOに聞く「一緒に働きたいエンジニア」

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月6日 11時21分

“NVIDIA一強”に低コストで勝負 米AI企業CEOに聞く「一緒に働きたいエンジニア」

SambaNova Systemsのロドリゴ・リアン共同創業者兼CEO

 2021年にソフトバンク・ビジョン・ファンド2が740億円(当時)の出資を主導したシリコンバレー拠点のSambaNova Systems(サンバノバシステムズ)。同社は、AIに強いプロセッサを開発しているほか、基盤(ファウンデーション)モデルの開発も進めている。AI開発においてハード・ソフト両面で研究・開発ができる世界でも数少ない企業だ。

 【NVIDIA製を“28倍”効率化 生成AI時代のゲームチェンジャー「サンバノバ」の正体】でレポートしたように、“NVIDIA一強”の現状に対し、低コストを武器に一石を投じる生成AI時代のゲームチェンジャーと言っていい。

 共同創業者にはスタンフォード大学のクンレ・オルコトン教授をはじめ、連続起業家の顔ぶれが並ぶ。ロドリゴ・リアンCEOもその一人だ。

 世界最先端の技術と人材が集まるシリコンバレーで、経営者として何を考えかじ取りをしているのか。生成AIの未来はどうなるのか。リアンCEOに聞いた。(河嶌太郎、アイティメディア今野大一)

●スタンフォードの世界的研究者と設立 優秀なエンジニアをどう採用? 

――リアンさんはどんなキャリアを歩んできたのですか。

 スタンフォード大学の学部と大学院で勉強してきました。学部では電気工学、修士では電子工学を専攻していました。学部の時はロボティックスを研究していて、修士論文はコンピュータアーキテクチャをテーマに書きました。

 修了後は、ヒューレット・パッカード(HP)に入りました。HPでは、ハイパフォーマンスコンピューティングの研究開発に携わっていました。2001年にインテルと共同開発したCPU「Itanium(アイテニアム)」にも私が関わっています。

 その後「Afara Websystems」というCPU周りのアーキテクチャのスタートアップの立ち上げに関わりました。この創設者が、サンバノバの共同創業者でもある、スタンフォード大教授のクンレ・オルコトンです。彼とは前の会社からの付き合いですので、実に23年間、親しく仕事をしています。

 Afara Websystemsは、世界初のマルチコアプロセッサを開発する会社でした。この会社で私は、エンジニアリングディレクターとして働いていました 。同社は、2002年にサン・マイクロシステムズに買収されます。サン・マイクロシステムズも、2010年にはオラクルによって買収されました。2017年頃まで、サン・マイクロシステムズが開発していたプロセッサは、ほぼ全てAfara Websystemsのものを使っていました。

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