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“NVIDIA一強”に低コストで勝負 米AI企業CEOに聞く「一緒に働きたいエンジニア」

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月6日 11時21分

 これはインターネットが始まった時のことを思い返すと分かりやすいです。1990年代後半では、どれくらいの人がインターネットを活用していたでしょうか。5%くらいだった時期がありました。今ではスマートフォンの普及もあり、95%以上の人が当たり前に使っています。インターネットと同じような旅路を、生成AIでもたどっていくと考えています。

――各企業がWebサイトを立ち上げたように、企業が固有にAIを持つ時代も来るように思います。

 ビジネスAIは、汎用とプライベートのハイブリッド型なんですよね。複数のハードのソリューションがそこに存在して、複数のソフトのソリューションも存在します。そこにはChatGPTのような広汎な公共のモデルがある一方で、ビジネスAIのようにプライベートデータの安全安心を100%担保しなければならない世界もあります。医療分野など、この両者を柔軟に考えなければならない領域もあります。

 企業にとってこれから課題となるのは、今自分の会社で、どの部門が何を使っているかを正しく把握するところだと思います。そこには、パブリックで必要な部分がいくつかある一方で、プライベートなソリューションも一部あるでしょう。共有できるものと、共有できないものがあると思います。同じ企業のAIでも、こうした別々のモデルが存在するわけです。これらをいかに企業として管理できるのか。それを考えなければなりません。

――生成AIが企業に入り込むことによって、社員の働き方はどう変わっていくのでしょうか。

 地球上に存在しているナレッジワーカーは、例外なく生産性が10倍上がると思います。なぜ10倍なのかというのは、インターネットによって1人1人の生産性が10倍に上がったからなんです。

 その上で、われわれが普段インターネットを使って何に時間をかけているのか考えると、それはリサーチの部分だと思います。調査して、情報を整理するところに時間を使っています。こうした調べ物の作業は、全てAIでできるようになっていきます。

――スピードがさらに10倍加速する一方で、最終的な判断や行動に移すのは人間に変わりはないと思いますが、いかがでしょうか。

 そうですよね。その部分は全く変わっていないと思います。私が会社を立ち上げた時のことを思い出すのですが、まず「これからどこに行きたいのか」というアイデアがありました。作品を例にしても、ある人が本を書く場合、まず「この人が何を書きたいのか」という構想があるわけですよね。

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