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閑散としていた場所が人気観光地に! パソナ「淡路島移転」と同時に進む、重大プロジェクトの中身

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月30日 12時28分

閑散としていた場所が人気観光地に! パソナ「淡路島移転」と同時に進む、重大プロジェクトの中身

淡路島にあるパソナワーケーションハブ鵜崎

 パソナグループが進める淡路島への本社機能一部移転プロジェクトは、段階的に約1200人の社員を異動させるという当初の目標を達成した。島外に住居があり、淡路島へと通勤する人を加えると、淡路島勤務者は約2000人に達している。

 同社は2020年9月に、東京の都心部である大手町に集約されていた本社勤務の約3分の2にあたる1200人を、2024年5月までに淡路島に移転することを表明。2023年5月には約1050人にまで増えていて、目標達成まであと一歩に迫っていた。

 淡路島へのオフィス移転は、大都市に人が密集する感染リスクを避けて地方でワーケーションを行う、コロナ禍限定の施策といった見方も強かった。しかし、同社はコロナ禍が終わったとされる今日でも、淡路島での事業拡大を続けている。南部靖之代表も淡路島に移住し、本気の地方創生に取り組んでいる。

 淡路島北部を市域とする、淡路市内にパソナグループのワーケーション拠点は7カ所ある。しかも、大阪湾の眺望が抜群の「パソナワーケーションハブ鵜崎」、イオン淡路店の1フロアーを改装した買い物に便利な「パソナワーケーションハブ志筑」、インターナショナルスクールを併設し子育てに配慮した「パソナファミリーオフィス」など、社員それぞれのワークスタイルに合ったオフィスを開発している。

 また、シングルで子育てをする人を積極的に採用し、時短勤務も可能な「ひとり親 働く支援プロジェクト」を開始。コロナ禍で演奏する機会を失った音楽家が、社員として働きながら音楽活動を行う「音楽島プロジェクト」などもあり、多様な働き方改革に取り組んでいる。

●ほどほどの田舎といった空気感

 オフィスのみならず、社宅も島内に整備。職住が接近していて、東京で働いている時よりも通勤が楽になりラッシュアワーのストレスから解放されたという移住者も多いと聞く。

 いったん淡路島に来た人が、転勤や結婚で東京に戻った例もある。島内の社宅を出て、対岸となる神戸市などから通勤するようになった人もいる。このように、通勤のスタイルもフレキシブルだ。

 神戸市側の淡路島への玄関口である高速舞子停留所から、高速バスで明石海峡大橋を渡って最初の停留所(路線によって異なる)である淡路IC・岩屋中学校まではわずか7分と9分だ。神戸市の中心部、三宮までは高速バスで約40分。パソナのオフィス群も概ね、この近くにある。希望すれば神戸市内からも通勤可能で、取材した社員たちからは、決して「人里離れた孤島に来た」といった感覚はなかった。

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