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Huaweiの新ハイエンドスマホ「Pura 70 Ultra」を試す 制裁下でこの性能は“魔法を使っている”と思わせるほど

ITmedia Mobile / 2024年6月2日 11時21分

 売りの動体撮影機能は時速280kmで走行する新幹線から撮影した車窓でテスト。実際に撮影すると、高速走行している割には背景と手前の車両無線用のアンテナが同時に描画できるという驚異的な補正を見せつけた。人物やペットでもしっかり補正するため、不規則な動きをする子どもなどを捉える際に役立つ。

 13mm相当の超広角カメラもきれいに残せる。このカメラが強化される仕様は同社ではフラグシップのみなので、上位モデルであることを実感できる

 望遠性能も見事だ。3.5倍のペリスコープ方式の明るい望遠カメラを備えるので、構成的には先代の「P60 Pro」に近い。最大で100倍の望遠が可能だが、実用域は10倍といったところになる。

 マクロ撮影も優秀だ。Pura 70 Ultraはマクロモードでの最大35倍ズームも可能で、あらゆるものを拡大できる。1枚目はiPhoneのディスプレイ、2枚目はキーホルダーを拡大したが、かなりきれいに残せている。強力なAI補正と物理的な手ブレ補正機構だからこそ可能な作例だ。

 Huaweiが得意な分野はやはり料理の写真。AIが料理を認識するとF3.5やF4と絞って撮影するので、変にボケたり流れるといった描画が少なくきれいに撮影できる。大型センサーでも可変絞りを生かした表現といえる。

 アパチャーモードで絞りを自由に調整して撮影するのも面白い。環境がそろえば手持ちながら光線を持つ写真が撮れるなど、今までになかった撮影体験ができる。特許取得済みの可変絞り機構と高度な画像処理の組み合わせはHuaweiならでは。

 夜景モードについても比較的きれいに撮影することができる。Mate 60 Proで見られたフレアやゴーストといった部分も改善され、使いやすく進化している。

 画像編集では「AIレタッチ」内の機能が強力だ。HuaweiでもPixelでいうところの「編集マジック」に相当する機能が利用できるが、Pura 70 Ultraではオブジェクト消去と消去面の再構成を同時にできる。違和感こそ残るが、変にぼかしたりはしない。

 大きなオブジェクトを消去した場合は、全く異なるものを再生成するが、このあたりはPixelやGalaxy AIよりも優れていると感じる。

●制裁下でもここまでの製品を出してくる驚き Pシリーズ改め「Pura」シリーズはグローバル版も再展開へ

 2023年まで10年以上続いたPシリーズから名前を改め、より進化した“カメラ特化スマホ”となったPura 70シリーズ。カメラ以外のスペックの多くは“ブラックボックス”として発売したものの、発売当日分は公式ストアで2分もたたないうちに完売した。改めてHuaweiの人気の高さ、中国市場での強さを感じさせられた。

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