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「Xperia 1 VI」は“普通のスマホ”に見えるが「戦略は全く変わっていない」 ソニーに聞く変化の理由

ITmedia Mobile / 2024年6月10日 11時51分

―― クリエーションの環境が変わったということでしょうか。その変化をもう少し具体的に教えてください。

八木氏 ディスプレイのアスペクト比に関しては、これまでの21:9に課題も見えてきていました。静止画や動画、視聴のところでいうと、SNSが普及していく中で、そこに向けた動画制作やSNSでの視聴がより重要になっています。その多くは16:9を前提にしていますが、サービスによっては1:1のものもあります。そういった比率のコンテンツを、まずはしっかり描写したいという声が大きくありました。21:9だと、小さく表示されるだけでなく、SNSによっては全画面表示をベースにしているため、左右が見切れてしまうこともあったからです。

 (SNS上での)クリエイターの創作活動は、プロの方も含めてどんどん増えていますが、やはりコンテンツは大事にしていきたい。また、スマホは撮影するときもライブビューを大きく表示できるのがメリットというコメントもいただいていました。こちらも、21:9より19.5:9の方が、より大きくなります。クリエイターの方に、より撮影していただきやすいディスプレイになっていると思います。

―― なるほど。そういう意味だと、Photography Proも右側に設定項目が並ぶため、ライブビューが小さくなっていました。一方で、もとのコンセプトは「α」の操作感を再現するということだったと思います。この点は、大丈夫なのでしょうか。

大島氏 αもずっと今のUI(ユーザーインタフェース)だったわけではなく、2020年に変えています。XperiaのカメラUIには、もっと分かりやすくしてほしいという声がありました。それこそ、トップクリエイターの方からもそういった声をいただいています。αと同じようにという考え方があったのはその通りですが、トップクリエイターの方々がもっと簡単に、直感的に使えることを優先すると、今のような形がフィットするのではないでしょうか。

 結果として使いやすくなったので、いろいろな人に使ってもらえると思われたとしたら、すごくうれしいことです。ただ、好みが分かれるのは理解しています。カメラは趣味性が高いものなので。

八木氏 ただし、できることはそこまで変えていません。設定項目の並び方は違えど、同じような項目は踏襲しています。逆に、Photography Proは動画にそのまま適用するのが難しいUIでしたが、最新のカメラアプリは動画になっても近いUIで撮影することができます。αの撮影UIや撮影体験を、できるだけスマホに合わせて最適化したのが今回のUIです。

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