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「AQUOS R9」で起きた“3つの異変” Proなし、デザイン刷新、実質値下げの意図を聞く

ITmedia Mobile / 2024年6月19日 6時5分

 AQUOS R9を“値下げ”できた要因は、「プロセッサの影響は大きい」と清水氏。仮にSnapdragon 8 Gen 3を搭載していたとしたら、Galaxy S24と同じく13万~14万円程度の価格になっていたのではないだろうか。もちろんそれだけでなく、「カメラセンサーなど、いろいろ頑張りました」と小林氏。

 AQUOS R9は通信キャリアではNTTドコモとソフトバンクが発売するが、キャリアが販売するモデルについては、各社の端末購入サポートを適用できる。48回払いで購入し、1年や2年使用した後に返却すると、残りの割賦が免除されるため、よりお得に運用できる。そうしたキャリアはメーカーにとって「最大のパートナー」(小林)といえる。電気通信事業法で端末価格の割引が規制される中、「お客さんの負担を軽減されるためにいろいろなアイデアを出されている。もっと大きな影響が出るとことで、応えてくださっているので、感謝しかない」と小林氏は述べる。

 今期のAQUOS R9がバランスに優れたモデルであることは理解できるが、それでもProが欲しいという声は存在する。シャープとしても、今後Proをやめるわけではなく、そのニーズがあることは認識している。「お客さんが今回、X上でProはないのか、と言われているので、ありがたい。期待してくださっているお客さんがいらっしゃるなと。ブランドを立たせるためにフラグシップが必要だという意見は社内でも強いです」(小林氏)。

 2023年にAQUOS R8とAQUOS R8 proの2ラインで展開したことで「お客さんの層は広がった」(小林氏)。「当たり前ですけど、1機種よりも2機種で展開した方が、商業的な数値で見ても結果はよかった。やる意味はありました」(中江氏)

●デザイン刷新の背景に「存在感がなくなってしまう」危機感

 AQUOS R9ではデザインも大きく変わった。特に変化したのはカメラの台座だ。カメラを過度に目立たせるのではなく、円形の台座の中に自然とたたずんでいるように感じる。ネットではカメラレンズが「コダマのようだ」という意見も目にする。カメラの台座は、従来は黒系統の異なるカラーにしていたが、AQUOS R9では本体と同色にそろえているのも特徴だ。

 ただ、小林氏は「最初に提案を受けたときに、めちゃくちゃ違和感がありました」と率直に話す。「しっくり来ていなかったのですが、2カ月くらい持って、めっちゃいいなと。第一印象と、日々使ったときの印象がだいぶ違う」と話す。「賛否両論があるとは認識していた」が、「海外のお客さんは、めちゃくちゃいいと絶賛した」そうだ。

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