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「AQUOS R9」で起きた“3つの異変” Proなし、デザイン刷新、実質値下げの意図を聞く

ITmedia Mobile / 2024年6月19日 6時5分

 これまでのAQUOS Rシリーズはガジェット然としたデザインが多かったが、AQUOS R9では「生活用品に違いイメージ」(清水氏)を意識したという。

 miyake designを起用した経緯について、「いろいろなデザインを検討するうちの1人でした」と中江氏は振り返る。

 「デザイナーさんにひも付くデザインのやり方やコンセプトを通す人もいらっしゃいますが、三宅さんは、グローバルに通用する日本のデザインは何かを考えたときに、共感できるものを提案いただけました。私たちは具体的な絵は描けないですが、言葉では『こういう感じ』と説明していました。その有象無象の言葉の中から、『こういうことですよね?』と解釈いただけたのがよかったのです」

 あくまで筆者の主観だが、AQUOS R9のデザインは、senseやwishであれば違和感ないものの、ハイエンドのAQUOS R9だとミスマッチしているように感じた。ただ、そこには先入観があるのも確かだ。

 「僕たちは、senseシリーズはこう、Rシリーズはこうという、AQUOSの中で分ける考え方が強かったのですが、グローバルにも展開していくことを考えると、『AQUOSって何?』ということが強く求められてきています。(シャープの)中でも差別化、というのは脇に置いて、AQUOSはこうです、ということを伝えていかないと、AQUOS自体の存在感がなくなってしまいます」(清水氏)

 なお、AQUOS R9では従来搭載していたイヤフォンジャックが見送られた。「賛否両論あった」(小林氏)が、イヤフォンジャックを入れることで本体の厚さが増し、バッテリー容量が減ってしまうことから、外す決断を下した。

●海外展開で再認識したAQUOSの魅力 日本の物作りが支持されている

 AQUOS R9をグローバルモデルとして展開するにあたり、世界で受け入れられるデザインを模索した。AQUOSは以前から台湾やインドネシアなどでも販売していたが、AQUOS R9からグローバル展開を本格化する。

 AQUOSを海外展開するにあたり、AQUOSのよさを再認識することが多いという。

 例えば防水性能をチェックする際、シャープは1機種ずつ確認しているが、これを聞いた海外のキャリア関係者が驚いたという。海外では通常、ランダムで抜き取った個体だけ防水性能をチェックしているためだ。「そういう信頼性は、海外のキャリアさんから見るとビックリされます。僕らもランダムで抜いてチェックすればいいかもしれませんが、そこは譲れない線があります。日本の物作りを支持される人がいらっしゃるのです」(小林氏)

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