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“完全0円”の格安SIM「みんギガ」が生まれたワケ 若年層のギガ難民を救えるか

ITmedia Mobile / 2024年7月2日 16時46分

 その中で誰をターゲットにすればいいのかを考え、話題性も含めてZ世代に区切ることにしました。弊社は店舗業もやっていて、アルバイトには若い子もたくさんいます。その子たちから話を聞くと、やはり月末になるとデータ通信が使えなくなっている。インスタライブがあるから、どこか(Wi-Fiのあるところ)に入らなければという話や、「BeReal」(若者の人気が上昇している、盛らないSNS)の通知が来たけど写真が上げられないといった話を耳にしました。推し活にもデータ通信は必要です。

 そういった人たちに対し、“ギガ”を提供していくことは、お金を渡すことよりも価値があるのではないか。それを踏まえて、Z世代に向けに何かを作っていこうと決めました。ビジネスモデルをどうするのかはありますが、無料にできるのが一番いい。そのため、当初は広告モデルを考えていました。一方で、最近はポイ活のような流行もあり、リサーチ業界からは「Z世代の声を取るのが難しい」という話を聞いていました。そこを合わせたものができれば、サービスとして成立するのではないかという思いでみんギガを開発しました。

―― 発表した後の引き合いはありますか。

正嵜氏 今、まさに動いているところです。一般の方向けにはまだまだ発信できていませんが、対象になるコミュニティーごとにアタックをかけていたり、Z世代の会員を抱えている団体にお話をしたりはしています。そういったところからは比較的反響があり、一定の需要はあるのではということも見えてきました。

―― 企業側は、どういったところが利用するとお考えでしょうか。

正嵜氏 どの会社がというのは分かりませんが、アンケートの目的は大きく2つあります。1つは、マーケット調査的な形で意見を取り、サービスに生かすもの。もう1つはプロモーションとしてアンケートを取るというもので、どちらかといえばPR的な使い方でこちらが中心になると思っています。

 というのも、MVNOを使う方のリテラシーは一般的かというと、そうではないからです。もちろんそういう方々をターゲットにしたものを開発するときにはマーケット調査として使えますが、一般消費財を作る時の「n」(サンプル)として偏ったものになってしまいます。それを踏まえると、基本的には情報発信向けに使っていくようになると思います。

―― BAKERUさんは、今まで通信サービスを手掛けたことはなかったと思います。なぜこの分野に参入しようと思ったのでしょうか。

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