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“完全0円”の格安SIM「みんギガ」が生まれたワケ 若年層のギガ難民を救えるか

ITmedia Mobile / 2024年7月2日 16時46分

山下氏 もともと、SMSがないデータSIMなので。

―― あ、そうでした(笑)。容量を使い切ったら、速度は128kbpsになるのでしょうか。

山下氏 256kbpsで、ここは法人向けのサービスに準拠しています。もちろん、絞ることはできましたが、128kbpsだと使えないサービスも増えてしまうので……。

●DENPAtoは実験の場 “アイドルSIM”の構想も?

―― 最後にDENPAtoについて、もう少し伺いたいのですが、みんギガの他はやはりIoT的なサービスが多いのでしょうか。

山下氏 というわけでもなく、DENPAtoは実験の場だと思っています。確かにイメージとしてはIoTデバイスにSIMを挿して使うのは法人ビジネスとして分かりやすいですが、エコシステムやビジネスモデル型のものはワクワクして面白いものが多い。スキーム自体の横展開も考えられます。みんギガを皮切りに、いろいろなものが出てくればいいなと思っています。

―― 他にどんなものを検討しているのでしょうか。

山下氏 分かりやすいIoT型のものでいうと、通信できるランタンがあります。想定しているのは災害時で、1キャリアだと使えなくなってしまうことがあるので、3キャリアのSIMを挿しておくことができ、Wi-Fiルーターになるというものです。これはコンシューマーに販売していくというより、自治体向けですが、デバイスのモックもできているのでニーズを調べていくところです。

 まだ実現していないサービスですが、「アイドルSIM」というようなものもあります。こちらはまだアイデア段階ですが、ビジネスモデルはみんギガと一緒です。アイドルは、地下アイドルまで含めると1万人ぐらいいるといわれていますが、その方たちが所属するプロダクションがアイドルにSIMを渡すことを想定しています。アイドルの行動はアパレルなどのグッズ開発をしているようなところが欲しがるからです。

 ただ、どんなサイトを見て、どこに行っているかというような情報は個人情報の観点で出せない。では、アンケートのような形にすべきかといったことを、壁打ちしながら考えています。頓挫しそうなものもありますが、7件ぐらいのPOCが進行しています。

―― やはりMVNOの法人ビジネスは、個人向けに比べると今後の成長余地が大きいのでしょうか。

山下氏 MVNOの業界は、常に新しいサービスが出てきています。mineoも解約率は低減しているものの、やはりユーザーの移り変わりは激しい。その意味で、みんギガは新規で使っていただける仕組みとして画期的です。今はZ世代に絞っていますが、クラスタの分け方やインセンティブ次第で、違う層にアプローチできると考えています。

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