1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. モバイル・アプリ

中国の“音楽特化スマホ”「MOONDROP MIAD01」を試す 重厚なサウンドに驚き、作り手のエゴを存分に感じた

ITmedia Mobile / 2024年7月25日 13時45分

●粗削り感もあるが「作り手のエゴ」を感じる個性派スマホ 2台目のスマホにもアリ

 ここまでスマートフォンと音質面をチェックしてきた。筆者としては、音楽プレーヤーとして見れば高く評価できる点があるものの、スマートフォンとしてはまだまだ「荒削り感」が否めない状態だった。

 音楽プレーヤーとしては、比較的軽量なボディーでかつ、サクサクと動作する点が魅力だ。OPPO Reno11 Aとほぼ同等の性能があるため、ストリーミングアプリの動作などで困ることはないだろう。

 音質周りで気になった点は、3.5mm端子のノイズだ。電源周りの設計が甘いのか、画面を操作した際やスリープから復帰した際にイヤフォンから「ジッ」というノイズが聞こえてくるのだ。

 このノイズはある程度の音量で音楽を再生していればほぼ気付かないレベルだが、無音の状態で画面をタップするとイヤフォンからかすかに聞こえてくる。接続したイヤフォンによっては気になる方もいることだろう。

 一方で4.4mm端子ではこのようなことは感じなかったため、マイク端子などが少なからず影響しているのではないかと考える。このあたりは電源部のノイズ対策までしっかりテコ入れしたGRANBEATの方が一枚上手な印象だ。

 スマートフォンとしては、ソフトウェア周りの荒削り感が目立つ。特に音声ミキサー周りがクセモノで、音楽再生中にSNSなどの通知が割り込むと通知音が爆音でイヤフォンと本体スピーカーから再生される。また、音楽再生中にカメラで撮影すると爆音のシャッター音がイヤフォンから再生されたりする。

 アピールポイントの4.4mm端子でのSRC回避(SRC=サンプルレートコンバーター※ダウンコーバートを回避すること)についても、現時点では一部ストリーミング配信アプリで利用できないようだ。このあたりはアップデートでの改善に期待したい。

 また、端末のビルドクオリティーも決して高いとはいえず、筆者の個体では製品出荷時から一部塗装がはげているといった点も確認できた。端末の耐久性も、一般的な樹脂筐体のスマートフォンに比べると劣る。同社初のスマホということもあって、OSアップデートも含めたサポート面も不透明だ。

 それでも、MIAD01は「音質特化」という他社のスマートフォンにはない圧倒的な個性を備えており、それを比較的リーズナブルな価格で抑えてきたことは評価したい。

 MIAD01は399ドル(約6万2000円)で販売されており、音楽プレーヤーとしては普及価格帯に位置する。スマートフォンとしてもミッドレンジの性能であり、同等クラスの製品にスティック型DACを内蔵したモノと考えれば納得の価格だ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください