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中国の“音楽特化スマホ”「MOONDROP MIAD01」を試す 重厚なサウンドに驚き、作り手のエゴを存分に感じた

ITmedia Mobile / 2024年7月25日 13時45分

 正直、水月雨の規模を考えると、このスマートフォンは商業的な成功を狙うような製品ではないものと考える。特殊な設計ゆえに生産数も大手メーカーに比べたらかなり少なく、単価は高価になりやすい。画面やカメラのイメージセンサーは数世代前のパーツを使って工面してもなお、よくぞこの価格に抑えたと驚きを隠せない。

 MIAD01は「音質特化」のコンセプトで専用のDACや4.4mm端子も備えるなど、製品企画者のエゴやこだわりを感じる製品だ。一般に「高音質スマホ」はスイートスポットが狭く、日本でもなかなか市場に根付かなかった。これはGRANBEATが1世代で終わったことや、ウオークマンを有するソニーも市場投入していないことから、カメラ特化スマホ以上に難しいものと考える。

 そのような意味では、MIAD01は市場動向うんぬんよりも「自分たちが作りたいものを形にした」という強い思いが伝わってくる。この熱意と製品開発力、パッケージイラストを含め、MIAD01は肯定的な意味で「コミケで売っていそうな同人スマホ」が適切な表現と考える。

 本機種は日本向けにも発売がアナウンスされている。価格や発売時期、日本向けに何らかのカスタマイズがされるかは不明だが、GRANBEATに近いスマホの再来ということもあって、オーディオマニアを中心に関心の高さは折り紙つきだ。

 水月雨が出してきた「音質特化スマホ」というカテゴリーはかなりニッチだが、日本ではGRANBEATの存在などから、一定のニーズがあるといえる市場だ。ここにうまくアプローチできるかどうか、MIAD01をフックにした今後の製品ラインアップも含め、注目していきたい。

●著者プロフィール

佐藤颯

 生まれはギリギリ平成ひと桁のスマホ世代。3度のメシよりスマホが好き。

 スマートフォンやイヤフォンを中心としたコラムや記事を執筆。 個人サイト「はやぽんログ!」では、スマホやイヤフォンのレビュー、取材の現地レポート、各種コラムなどを発信中。

・X:https://twitter.com/Hayaponlog

・Webサイト:https://www.hayaponlog.site/

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