SIMフリー市場にも“復活”のFCNT arrows We2/We2 Plusの反響、ハイエンド機やらくらくスマートフォンの今後を聞く
ITmedia Mobile / 2024年9月24日 11時37分
外谷氏 何か決まった話があるわけではないことが前提ですが、今お話ししたAIのようなイノベーションを提供するときのハブとして、ハイエンドモデルが必要になってくると考えています。われわれの考えるハイエンドモデルを提供したいという思いはあり、実際、いろいろなところで「arrows NX」の後継機を出してほしいという声もいただいています。どちらかというと、エンドユーザーからそういう声が多いので、それに応えたい気持ちはあります。近い将来、われわれならではの答えをお示しできるといいなと思っています。
ただ、1つ課題だと思っていることもあります。世の中ではハイエンドモデルの需要が減っているといわれていますが、それは価格に見合った体験価値が提供できていないこともあります。どこまでの価格なら許容でき、そこにどういった価値を乗せていけばいいのかは今探っているところです。いずれにしても、ハイエンドモデルを手に取れなくなることで、日本のお客さまがイノベーションを取り入れられないのはよくないと思っています。そういったことも含め、最適なところを検討していきたいですね。
●らくらくスマートフォン投入には販売チャネルやサポートの整備が必須
―― 発表会では、らくらくスマートフォンの投入も予告されました。いろいろ調べてみたところ、端末の商標はFCNTが持っているようですが、こちらもオープンマーケットに広げていくのでしょうか。
外谷氏 らくらくスマートフォンに関しては、端末だけが優れていても受け入れられるものではありません。端末以上に、販売チャネルだったり、購入後のサポートだったりを含めたインフラがしっかり整備され、初めて成功した過去があります。らくらくスマートフォンを広げるには、arrows以上に条件を突き詰める必要があるので、そこはいろいろな議論を重ねているところです。
―― 一方で、ITに詳しい人も徐々にシニアになっています。IT系の著名なライターでも還暦を迎えていますが、らくらくスマートフォンの需要は今後も残っていくのでしょうか。
外谷氏 議論をしているところですが、この瞬間の話でいうと、らくらくスマートフォンは、一定数いる、らくらくスマートフォンしか使えない方のためのものです。確かに、シニアが他のスマホに流れていったり、らくらくスマートフォンが他のスマホと違いすぎて教えにくいという声もいただいたりしていますが、それ以上にらくらくスマートフォンを使い続けたいという方が95%ぐらいの割合でいます。その方々に、らくらくスマートフォンを継続して提供していかなければいけない。
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