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携帯番号に「060」が採用されるワケ 「電話番号とは何か」を歴史とともに振り返る

ITmedia Mobile / 2024年10月9日 18時0分

「080」「090」の初登場(1996年)

 1994年から携帯電話や自動車電話の“買い切り”制度が始まり、携帯電話や自動車電話の普及が急速に進みました。そんな中、「030(と040)で始まる10桁では番号が逼迫(ひっぱく)しそう」という意見が出てきました。そこで郵政省(当時)は1996年1月、携帯電話番号の割り当て方法を以下のように変更しました。

・新たな距離識別番号として「080」「090」を導入

・距離識別番号と事業者識別番号(計5桁)をまとめて事業者単位で割り当てる制度に

 ここで、現在の携帯電話番号でもよく使われる「080」「090」が初登場しました。

距離識別番号の廃止(1996年)

 新たに080(と090)で始まる番号が導入された携帯電話ですが、携帯電話の契約数増加は爆発的で、あっという間に番号の枯渇を迎えることが予想されました。

 一方、従来の携帯電話/自動車電話番号(以下まとめて「携帯電話番号」)は距離識別番号を含んでいました。これはNTT(現在のNTT東日本/NTT西日本)の電話交換局の設備上の都合によるもの……だったのですが、設備のリプレースによってわざわざ距離識別番号を付けなければならない状況はおおむね解消していました。

 そこで郵政省(当時)は1996年9月、さらなる割り当て方法の改定を実施し、以下のようにしました。

・距離識別番号を廃止し、番号の冒頭5桁を事業者単位で割り当て

・番号の冒頭3桁は「010」「020」「030」「040」「080」「090」とする

・冒頭3桁に続く2桁で事業者を識別することは変わらず

・「050」「060」はPHS用に割り当て済み(※4)

(※4)PHSは1995年7月から順次サービスを開始している(こちらは当初から距離識別番号を利用せず、番号の冒頭5桁を事業者単位で割り当て)

 これに伴い、全ての事業者において携帯電話番号の一部変更が発生しました。

携帯/PHS「11桁化」(1999年)

 距離識別番号を廃止した後も、携帯電話の契約数は“うなぎ登り”でした。ここまでの番号制度変更は、10桁の番号の範囲内で利用できる範囲を広げるようにやりくりしてきたのですが、それでも“足りない”ことが目に見えていました。

 そこで郵政省は1999年1月から携帯電話とPHSの電話番号を“11桁化”することにしました。その方法は以下の通りです。

・携帯電話の番号冒頭は「090」、PHSの番号冒頭は「070」に統一

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