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格安SIMでも海外ローミングを JCOMが「Airalo」と提携した狙い、J:COM MOBILEはシェア4位に躍進

ITmedia Mobile / 2025年1月22日 11時10分

格安SIMでも海外ローミングを JCOMが「Airalo」と提携した狙い、J:COM MOBILEはシェア4位に躍進

JCOMがAiraloと提携し、海外ローミング用のeSIMを10%割引で提供している

 料金の安さで支持を集めるMVNOだが、ほとんどの会社がデータ通信の海外ローミングを提供できていないことが弱点の1つだった。渡航時に自身のスマホを使うには、現地のプリペイドSIMを購入したり、空港などで海外用のWi-Fiルーターをレンタルしたりする必要がある。こうした状況の中、J:COM MOBILEを提供するJCOMはトラベル用eSIMサービスを提供するAiralo(エアロ)と提携。同社の回線を利用するユーザーに向け、10%の割引価格でAiraloのサービスを提供している。

 Airaloは、シンガポールに拠点を構えるeSIM専業の通信事業者。世界200の国や地域を対象にしたeSIMを提供している。アプリから簡単にサービスを申し込むことができ、使い勝手もシンプルなのが特徴だ。例えば、米国であれば1GB/7日間のデータプランを4.5ドル(約711円、1月8日時点のレートで換算)で提供している。24時間あたり約1000円の料金がかかる大手キャリアの国際ローミングと比べ、割安といえそうだ。

 こうした海外用のサービスを自社のユーザーにきちんと提供しているMVNOは、思いのほか少ない。一方で、海外で通信するための手段や、トラベル用eSIMサービスを提供する事業者は他にもある。J:COMは、なぜAiraloとの提携を決めたのか。JCOMでMVNO事業を担当する商品企画本部 モバイル事業部 部長の山部裕司氏と、副部長を務める田中勇基氏に、その理由を聞いた。日本でAiraloのパートナー開拓を行うHead of Partnerships(Japan)の西林祥平氏もインタビューに答えた。

●eSIMを一向にうまく活用できていなかった

―― まず、AiraloのeSIMをJ:COM MOBILEのユーザーに提供することになった理由を教えてください。

山部氏 MVNOだとデータローミングができないという話は以前からありましたが、コロナ禍で海外渡航が減り、そのままになっていました。とはいえ、MNOが提供している海外ローミングも、決して安くなっているわけではありません。家族で行くと人数分の料金がかかり、結構な金額になってしまいます。1日ざっくり1000円だとしても、人数が多いとそこそこの額になります。ですから、ローミングをするよりも、違う形態がいいということが念頭にありました。

 一方で、われわれもeSIMをやり始めていますが、一向にそれをうまく活用できていないということも背景にあります。eSIMに関しては、MNPで割引を得るために使われるケースなど、どちらかといえば、あまりよくない話も増えてきてしまっています。「iPhone Xs」のころから対応しているので、対応機種は既に多くあるにもかかわらず、ほとんどの人が使わずに眠っている。そこに対してもう少しポジティブな使い方はないんだろうかということを考えていました。

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