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ビクセンの防振双眼鏡「ATERA」、実は女性のために作られた最強の“推し活アイテム”だった

ITmedia NEWS / 2024年7月30日 18時10分

 通常、このくらいの高倍率になると、見たいものを探すだけでも大変になるし、見えたとしても対象が動けばすぐに見失う。しかも、対象がじっとしていても、手ブレで視野がブレて固定するのはとても大変になる。

 ところが、この「ATERA II ED H16×50WP」の場合、スタビライザーをオンにすれば、大体の検討を付けて見たいところに双眼鏡を向ければ、視界が鮮明な上にブレないから、ゆっくりと双眼鏡を動かしていけば、見たいものを視界の中央に簡単に収めることができるのだ。それこそ、ギターを弾く左手を見て、押さえているコードをメモするみたいなこともできてしまった。つまり、片手で双眼鏡を持って、もう一方の手でメモをしても対象を見失わないのだ。

 当然、ギターを弾いている対象は動くし、ローポジションからハイポジションへと、指も大きく動くのだけど、楽に動きについていくことができたのだ。これなら、武道館の3階席からでも、ミュージシャンの表情が確認できるだろう。

 スタビライザーについては、この製品は、防振の仕方の違う2種類のプログラム・アルゴリズムを搭載。細かい揺れを完全に止めるモードと、大きな揺れをピタッと止めるモードの二種類を切り替えられるようになっている。

これは、多少手が震えても視界はブレないけれど、長時間同じ場所を見ていると、像は少し動いているという、腕の弱い人もストレスなく見てもらおうというモードと、大きな揺れに対しては完全に止めるけれど、細かい震えなどでは像が震えてしまうことがあるモード。これはもうどちらが優れているというものではないから、状況や好みで使い分けてほしいということだった。

 双眼鏡を使っていて面白いのは、これだけ明るい視野なのに、カメラでいうところの被写界深度が意外に深いことだ。適当にピントを合わせて、ギターを弾く左手を見れば、十分シャープに見えるし、対象が動こうと、対象の左右に立つ別のギタリストを見ようと、ピントの合わせ直しが必要ないのだ。

 もちろん、全く距離が違う場所を見れば、ピントは合わせ直さなければならない。でも、同じステージの左右に振るくらいなら、ほぼピントリングに触る必要がない。

 これは、この連載のVariluxのメガネの記事でも書いたけれど、写真の場合、平面のフィルムやセンサーに投影する必要があるので、ピントも厳密に合わせなければならないが、メガネや双眼鏡は、人間の持つ脳内の整理機能の働きが大きいと考えられている。

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