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ビクセンの防振双眼鏡「ATERA」、実は女性のために作られた最強の“推し活アイテム”だった

ITmedia NEWS / 2024年7月30日 18時10分

 特に、暗いところでは、視界がブレると何が見えているのか分かりにくい。視界が止まっていれば、実際の明るさ以上に、クッキリ見えるのだ。

 また、EDレンズによる発色の良さ、コントラストの高さも、視界を明るく感じさせる要因になっている。このあたり、数値では分かりにくい、実用性の高さを感じる部分だ。

 この製品の面白さは、スペックだけではない。例えば、付属するキャリングケースだが、これがミニトートバッグという名称になっている。「従来の双眼鏡のケースって、結構いかついんですよ。そういうものではなくて、ペンライトとかそういったものも入れられる余裕を持たせたバッグ状のものにしたんです。しかも、今回からは周囲に透明ポケットを付けました。ここに推しの写真を入れたり、缶バッジをつけたりして使ってもらえたらと思っています」と三上さん。

 このケース、本当によくできていて、女性が持つと可愛らしく、男性が持っても不自然でなく、それなりに大きな双眼鏡の大きさをあまり感じさせずに持ち歩くことができる。

 また、このケースごとバッグに入れても、思ったより場所を取らず、出し入れも楽なのだ。このケース1つとっても、このハイスペックな双眼鏡が、女性メインで作られているのが分かる。「女性も使える」ではなく、「男性も使える」双眼鏡なのだ。

 それが、この重さで、このスペック。推しの現場に臨む人々の真剣さに、きちんと向き合っている製品作りの姿勢が素晴らしい。

 その証拠の1つが、グリップストラップを止めるゴムのパーツが、最初から5色入っていること。本体のどこかに、推しのカラーを付けられるパーツを入れたかったのだそうだが、使い勝手やデザインを考えると、着脱可能な部品を付けることが難しく、ならば、ストラップに付けようということになった。

 しかも5色の色は、ハッキリと赤や青というのではなく、青と緑の中間とか、黄色とオレンジの中間といった、やや曖昧な中間色を採用。なるべく多くの色に対応できるようにしてある。なんとも、推し活周辺事情を理解した製品作りではないか。

「女性が持った時には、シックでゴツくならないようにと色もデザインも考えました。ロゴもシャンパンゴールドにしたり。ただ、この製品の場合、野鳥観察にも使ってもらいたいと思っていたので、できるだけ自然の中にある色をイメージして、ブラックブラウンという色にしています」と三上さん。

 バードウォッチング用の双眼鏡というのは、通常8倍くらいで、16倍くらいのフィールドスコープを使用。三脚に付けたりして使うことが多いのだそうだ。三脚を使うせいか、これまであまり防振双眼鏡は浸透していなかったらしい。そこに向けて、手持ちで使えて、しかも飛び立つ鳥も追えるというのは、かなり衝撃的な製品になりそうだ。

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