1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

河野太郎氏に、スタートアップ著名起業家が直談判 newmo青柳氏、SmartHR創業者宮田氏らとの対談、河野氏は何を答えたか

ITmedia NEWS / 2024年9月27日 12時18分

 人口が増えている時はバス停を立てて「ここに乗りたい人は集まってください」と言えばよかったのですが、需要が減っている時は、乗りたい人がスマホで「私はここにいます」と合図すると、バスがそこへピックアップしに来てくれる。それをAIで最適なルートを作るというのが、需要が減っている時の需給調整なのだと思います。それをライドシェアで成功させたら、さまざまな分野に横展開できるはずです。

●河野氏「年末調整を廃止」の真意

NStock宮田代表:(宮田代表が起業した)SmartHRは年末調整などをデジタル化する会社ですが、年末調整に限らず人事向けの仕事全般を扱っています。当時、ベンチャーキャピタルから「年末調整がデジタル化されたらSmartHRは困るのではないか、大丈夫か」とよく言われました。しかし、この9年間、残念ながら年末調整のデジタル化は進んでいません。

 先日、河野大臣が年末調整を全部廃止して確定申告に寄せるとおっしゃっていただきました。私たちにとってはある意味、飯の種が一部なくなるように見えるかもしれません。しかし、基本的には行政手続きのデジタル化は私たちの会社のミッションにとってはすごくプラスなので、ぜひこれを推し進めていっていただきたいと思っています。

河野氏:ありがとうございます。年末調整を廃止するというところだけがメディアに取り上げられていますが、それは完全に副産物です。本当にやりたかったのは、コロナの時に誰が困っているのかを行政が把握できなかったことです。

 政府が持っているのは前の年の確定申告の数字だけで、現在どうなっているかというリアルタイムの情報がありません。一方、英国ではそれがリアルタイムに政府に取れるのです。なぜかというと、給料を払うとその情報を英国の国税庁にデータで提出するシステムになっているからです。

 これを日本でも実現したいのですが、デジタル庁対国税庁で熾烈な攻防になっています。給料を払ったら、その源泉徴収と社会保険料のデータをそろえて政府の窓口に提出してもらい、そこから税務署や市町村、年金機構などにデータで受け渡しをしていくのです。

 その数字を見ていて、一気に収入が下がっているところがあれば、何か起きていると判断してフラグを立て、確認に行きます。本当に困っているのであれば、行政側から「お困りでしたら、こういう支援がありますよ」とか、「支援金を振り込みました」といったことを、プッシュ型で支援できるようにしたいのです。そのためにデジタルデータを集めようとしています。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください