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老舗バッグメーカーはなぜ“服”を作った? 「着るバッグ」をめぐるエースの挑戦

ITmedia NEWS / 2024年9月28日 14時20分

老舗バッグメーカーはなぜ“服”を作った? 「着るバッグ」をめぐるエースの挑戦

内ポケットには、そこに入れるものを示すアイコンが印刷されている

 老舗バッグメーカーのエース(大阪市中央区)が、2023年にスタートしたブランド「UNTRACK(アントラック)」は、「“URBAN×OUTDOOR”をテーマに都市と自然、オンとオフのシーンをシームレスにとらえたバッグとウェアを展開する」(UNTRACK公式サイトトップページより引用)というコンセプトを打ち出している。どちらかというとビジネスバッグを主体にしてきたメーカーが、働き方の多様化に対し、オンとオフの境界を行き来できるバッグのブランドを立ち上げるというのは、構図として分かりやすいし、時代に即したブランド戦略ともいえる。

 UNTRACKの製品自体も、なかなか攻めたラインアップで、それはそれで別途、どこかできちんと書きたいと思うのだけど、立ち上げ時の製品発表会で一番驚いたのは、ラインアップの中に“WAER”があったこと。しかも手袋や帽子といったファッション小物的なものではなく、シャツやジャケット、コートなどの洋服がずらりと揃っていたのだ。もちろん、アパレルメーカーとのコラボなどではなく、エースが企画/デザインも行うオリジナルの製品。そして、掲げたコンセプトが「着るバッグ」である。

 試着をさせてもらうと、これが着心地も良く、UNTRACK製品らしく、オンにもオフにも使えるように、トラッドなデザインを現在風にオーバーサイズ気味にアレンジしてある、見た目にも無理のない仕上がり。ただ、発表会での試着では「着るバッグ」というコンセプトが、いまひとつ伝わらず、ポケットは多めだけど、それが目立たないデザインの製品という印象以上のものを持てなかった。

 そこで、2年目に入ったことを機に、サンプルをお借りして実際に着て生活してみると、これがかなり面白い製品だということに気がついた。同時に、分からない点も色々あったので、UNTRACK WEARの開発を担当する生本紘史さん(ライフスタイル部アーバンアウトドア担当)に、開発の経緯から製品の細部までお話を伺った。

●きっかけはゼロハリバートンのゴルフウェア

 「UNTRACKが始まる前に、ゼロハリバートンのブランドでゴルフウェアを作ったんです。これが当たったというか、比較的多くのご支持を頂いて、その流れから、カジュアルウェアも挑戦してみようかという話が上がってきたというのがきっかけです」と生本さん。

 その時は、特にバッグメーカーが作る服というよりも、ゴルフバッグなどを作っている流れから、当時の派手目だったゴルフウェアに対して、ゼロハリバートンらしいシックで大人のムードのデザインのウェアを作ったという感じだったという。

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