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電子コミックの源流は“PDA”から――「コミックシーモア」が歩んだ20年、朝日代表に聞く

ITmedia NEWS / 2024年10月9日 13時25分

──コンテンツが魅力的で、あとは品ぞろえと入手のしやすさ、価格とか信頼度ですね、そういうところで悪貨を駆逐していくみたいな方法論かと思うんですけれども。そういった意味では、オリジナルコンテンツを持っていて権利者側になるっていうのも結構大事なポイントになってくるのかなと。御社はオリジナルコンテンツの開発とかクリエイター支援策は、どのようにやってらっしゃるんでしょうか

朝日:もともと以前からオリジナルコミックも持ってるんですけども、 最近注力してるのは、そのコミックシーモアが持つ多彩なデータ。ジャンルごとの売り上げの推移だとか、人気の作品等からのトレンドをつかみながら、お読みになれてるユーザーの性別、年齢などの相関を分析したり。あとはWeb広告の反応の良しあしなどから、どういった描写、シーンが読者を引きつきつけるのか、そういう分析結果を実際の作品作りに生かして、オリジナルコミックを作っています。

 クリエイター支援策としては、いわゆるコミケ、コミックマーケット等にはほぼブースを出して、持ち込みされた作品を1つでも多く拝見させていただいて。世の中に広めるべきものであればピックアップさせていただいて、シーモアコミックスから出していこうという取り組みをやらせていただいてます。

──発表会のプレゼンテーションでもおっしゃってたんですけど、海外マーケットにも力を入れていますよね。日本のコンテンツを世界標準に合わせるんじゃなくて、「ネオガラパゴス」っていう、日本の中で熟成させていくんだという発想が、これまでコンテンツの海外進出っていう手法と違って非常に面白いこと考えられてるなっていう気がするんですよ。 逆に言うと、日本で濃く熟成させた方が、世界で戦えるというふうに見てらっしゃるってことですか

朝日:そうですね。もちろん宗教的なこととかにはカルチャライゼーションしていかなきゃいけないと思うんですけど、基本的には日本で人気のマンガがそのまま海外でも人気が出るっていうのは、割とこれ相関がありまして。

 ですので、基本的には国内で芽が出るもの、芽が出そうなものをいかに手早く海外にも広められるかっていう勝負かなっていうふうに思ってます。もちろん1つずつの国のマーケットが大きくなっていけば、その国独特の文化だとか宗教に合わせてコンテンツを作っていくっていう目線もあると思うんですけど、まだちょっとそこまでには至ってないですね。

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