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「マッドマックス」45年の歴史と早逝した“相棒”の存在 名監督の現パートナーが語るヒットの法則 「マッドマックス:フュリオサ」プロデューサーインタビュー

ねとらぼ / 2024年5月31日 12時10分

 「気付けばもう43年もジョージと一緒にいた」というダグ。今ではミラー監督がどこで何をしているのか、また何をしていないのか暗黙のうちに把握していて、根底にはお互いへの信頼があるといいます。どんなことがあっても監督をサポートし、日々を積み上げていった結果として作品ができあがります。

 監督の才能を絶賛する一方で、「私に芸術的才能がないわけでも、ジョージの経済感覚が薄いわけではないけれど、七面鳥とワシが別の生き物であるように私たちができることは違う」と持ちつ持たれつ得意を生かしながら2人は数々の名作を生み出してきました。

 2人はお互いの名を冠した製作会社「ケネディ=ミラー=ミッチェル(Kennedy Miller Mitchell)」を作り、今回の作品にもクレジットされています。トップに含まれているのは、今は亡きミラー監督の盟友で、「マッドマックス」シリーズの生みの親でもあるバイロン・ケネディの名前です。

ダグ 「私は南アメリカで生まれ、スコットランドで教育を受けました。父の後を追ってロンドンで金融を学び資格を得てからオーストラリアへわたり、そこでバイロン・ケネディと出会いました」

ダグ 「ケネディは若くて優秀だった。彼はジョージと一緒に映画の仕事を始め、最初の『マッドマックス』を一緒に作り上げました。映画がヒットして、ケネディは利益の一部でヘリコプターを買い、そしてとても悲しいことにそのヘリが墜落して亡くなってしまったんです。その後すぐに、私はジョージのパートナーになりました」

 ダグはインタビュー中、繰り返し「ジョージの才能」に言及。オーストラリアの地方で育ったことが想像力を、無声映画を数多く視聴してきた体験が言葉を必要としない洗練されたアクションシーンを作る力を育んだとダグは分析します。そして今では「世界中を飛び回ってきた」というダグの経験が、ミラー監督の創造性の助けになり「マッドマックス」シリーズが世界中で受け入れられる要素にもつながったといいます。

ダグ 「私がジョージを見てきて感じるのは、どんな出自の人も共感できるヒーローの物語を形にしているということです。当初は第1作目が成功した理由に本人はピンとこなかったようですが、ずっと後になって世界を旅するうちに、日本でのヒットはサムライカルチャーがあったからだと思い当たりました。デンマークではバイキング、フランス人は車輪のついた西部劇のようなものだと考え、同じくヒットへつながった。つまり私たちは、自然とバックグラウンドを補完してストーリーそのものに注目します」

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