1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. ネットトレンド

「マッドマックス」45年の歴史と早逝した“相棒”の存在 名監督の現パートナーが語るヒットの法則 「マッドマックス:フュリオサ」プロデューサーインタビュー

ねとらぼ / 2024年5月31日 12時10分

 イモータン・ジョーとディメンタス将軍。タイプの異なる悪役に共通するのは“カリスマ性”だとダグは話し、カルトや独裁者ヒトラーといった実例を挙げて説明しています。

ダグ 「ヒトラーを例に挙げれば、彼は非常にカリスマ性があり話し上手で、聴衆の心へ訴えかけ、最終的にはナチスの指導者となった他に類を見ない残忍な男です。重要なことは、ナルシシストでありながらも、リーダー、あるいは独裁者にはカリスマ性が必要だということです。ディメンタスには時にコメディアンのような言動もありますが、強いカリスマ性があり非常に残忍な一面があります」

ダグ 「カルトであれば――宗教的な一面はさておき、リーダーがいう“大いなる目的”のために喜んで従うでしょう。つまりイモータン・ジョーがヴァルハラへ導くとウォーボーイズをコントロールし、彼らはジョーの願いが何であれ奉仕しようと銀のスプレーを吹きかけ嬉々として死地へ飛び込んでいくのです」

 例えはカミカゼにもおよび、「私たちの誰もが、何らかの邪悪な力の呪縛に陥る可能性を持っている」とダグは警鐘を鳴らします。「ヒトラーはそれをやった。ディメンタスならそれができる。イモータン・ジョーはやってのけた」とスクリーン上の悪役たちも“私たちの歴史の一部”であり、普遍的なテーマだと強調。ジョージ・ミラー監督が伝えたかったテーマの1つだと話しました。

ダグ 「(ディメンタス将軍を演じた)クリス・ヘムズワースはオーストラリア人。オーストラリアで、オーストラリア出身の俳優と物語を作ることは、私たちがこの映画を誇りに思う要素の1つです」

ダグ 「そして対するフュリオサこと、アニャ・テイラー=ジョイ。彼らは真っ向から対立する、全くベクトルが違うキャラクターなんです」

●「ストリーミングの波はもうとまらない」 名プロデューサーが語る映画のこれから

 前作「マッドマックス 怒りのデス・ロード」公開から9年、コロナ禍を挟んでストリーミングが普及し映画の味方が大きく変化した現代で、「フュリオサ」はそれでも劇場で見るべき作品になったとダグは話します。

ダグ 「過去5年間で世界は急速に変化しました。新型コロナウイルスが世界を襲い映画を見に行く人々が一掃されましたが、だんだんと再び戻ってきている。それでもストリーミングの波はもうとまらないでしょう。世界が今後どのように変化していくかはわかりませんし、コントロールする人は誰もいません」

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください