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「マッドマックス」45年の歴史と早逝した“相棒”の存在 名監督の現パートナーが語るヒットの法則 「マッドマックス:フュリオサ」プロデューサーインタビュー

ねとらぼ / 2024年5月31日 12時10分

ダグ 「そしてジョージの才能は、人間が互いに命を削り合う劇的な物語を描き出し、私たちを引き付けます。今日に至るまで45年の映画制作で何を成し遂げたか。それはアクションヒーローを追求して、物語を伝える方法を進化させてきたのです」

●ヒトラーにカルト 終末世界を駆ける悪役が示すリアリティー

 新作の話をするときに、まず触れておきたいのが前作「マッドマックス 怒りのデス・ロード」。シャーリーズ・セロンが演じるフュリオサ大隊長が初めて登場した作品は、ダグいわく「砂漠で3日か4日にわたって繰り広げられる大型車両の追走劇」です。フュリオサの視点から見れば「ワイブス(妻たち)を連れた将軍からの逃走劇」。一方でイモータン・ジョーの視点では、「フュリオサによって妻たちをさらわれたことになる」と、敵対する両者の視点から表現します。

 ジョーの目的は妻たちに健康な子を産ませること。圧倒的に物資が不足し、水が何より希少で価値を持つ世界で、岩場に作られたシタデル(要塞)には完璧な階層社会が築かれています。生きるだけでもやっとのこの世界観や価値観を「異常」で「男性主導の、残忍で残忍な世界」とし、女性のフュリオサが生き残るには、戦士になって、“ナルシシストな悪役”に立ち向かう能力を持つ必要があったといいます。

ダグ 「『フュリオサ』の物語、それも誘拐から始まります。“緑の地”と呼ばれる終末世界に存在する豊かで小さなオアシスで育った13歳の少女から、『怒りのデス・ロード』の大隊長になるまで。それが『フュリオサ』で描き出す物語です。

ダグ 「故郷から連れ去られたフュリオサは、非常に残忍な世界で、できる限りのことをして生き延びることを強いられます。立ちはだかるのはバイカー軍団を引き連れたディメンタス将軍。この映画はフュリオサが家へ帰るための旅であり、同時にその途中で受けた残虐行為に彼女が復讐を遂げる物語でもあるのです」

 「怒りのデスロード」でヒュー・キース・バーンが演じたイモータン・ジョーは、ラッキー・ヒュームが演じる若き日のバージョンで「フュリオサ」にも登場。前作で視聴者を魅了した圧倒的な残虐さはその強烈なビジュアルとともに健在で、狂信的にジョーを支持し、ためらいなく命を捨てるウォーボーイズのいかれっぷりも引き続き堪能できます。

 新キャラのディメンタス将軍は、ジョーより若いためか信奉者に囲まれるというよりはギャングの親玉といった印象。集団としてもシタデルの人々と比べればまとまりに欠け、荒削りな面が目立つ分、何をしでかすか分からない怖さがあります。

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