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WWDC24で見えたAppleのもくろむ未来 “5+1”の視点で読み解く

ITmedia PC USER / 2024年6月20日 13時0分

 もう1つ、重要な操作の追加が行われたのが、ついに日本でも発売になったApple Vision Proだ。現在はアプリのアイコンが並ぶホームビューを呼び出すのに、本体右上のDigital Crownを物理的に右手で押し込む操作を行う。

 これに対し、今秋に登場するvisionOS 2では、手のひらのジェスチャーだけでホームビューを呼び出せるようになる。手のひらを自分に向けた状態でそこに目線を向けると、その上にiPhoneのホームボタンのようなマークが浮かび上がる(目線を外すと消えるが、再び目線を向けると再表示される)。

 これはOSの基本機能を呼び出せる状態の印なので、それが表示された状態で親指と人差し指をくっつけるタップ動作を行うと、ホームビューの表示/非表示が行える。さらにそれが表示された状態で手のひらを返して下向きにすると時計やバッテリー残量などが表示される。

 この状態で指をタップすればコントロールセンターを表示、左右にドラッグすれば音量調整ができる。これらは、手のひらの向きだけでなく視線の向きを組み合わせることで誤操作を防ぐよくデザインされたジェスチャーになっている。

 新たなジェスチャーと言えば、2023年に発売されたApple Watchから親指と人差し指をくっつけるタップを2度繰り返すダブルタップでアプリの操作が可能になったが、今回のWWDCではこの操作を他社製アプリでも利用可能にするという発表が行われた。

 今後は街中でApple Vision Proを装着して変わった手の動きをしている人に加え、つけていない人でも突然、首を縦横に振ったり、ダブルタップの操作をしたりする人が増えるかもしれないが寛大に見守ってあげよう。

●ワクワクが止まらない「知性を持ったメモ」

 2つ目の特徴は「知性を持ったメモ」の機能だ。その代表格はiPadで使う「MathNote」である。既に他のWWDC24の速報記事を読んで、手書きの数式をiPadが解いてくれる魔法のような技術に心を躍らせている人も多いだろう。だが、魔法のようなメモ機能はこれだけではない。

 MathNoteは、iPadに新たに加わった「計算機」アプリの一機能だ。数式を手書きして「=」(イコール)を描くと、その横に手書き風の字で答えを表示してくれる。xとyの2つの変数を持つ二次方程式を書くと、それをグラフ化してくれる機能もある。答えを表示してしまっては、授業では使えないのではないかと心配する声もあるが、iPadをモバイルデバイス管理(MDM)で管理している学校なら先生の側の操作で計算機能をオフにすることもできる。

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