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開発者だからこその世界最軽量へのこだわり――退任した富士通クライアントコンピューティング 齋藤邦彰会長の歩みを振り返る

ITmedia PC USER / 2024年7月1日 17時0分

 「匠」は、匠の技によって、繊細さや日本ならではのクオリティーを実現する技術を指す。「疾風」は、顧客の声に素早く対応し、短いサイクルで先進的な技術を役に立つ機能として実現する取り組みを指す。

 これらは、川崎市に国内開発体制、島根県出雲市に国内生産、そして独自の国内サポート体制を持っているFCCLだからこそ実現できるものだと位置付けている。合弁体制となった“新生FCCL”がスタートした2018年5月のDay 1に、齋藤氏は「人に寄り添ったコンピューティングを実現する」ことを掲げ、「全ての主語に『お客さま』を置き、お客さまのために何ができるのか――それを、従業員一丸となって考え、突き進んでいく会社にしたい」と述べた。

 また、Day 1000を迎えた2021年1月には「世界一、お客さまに優しいコンピューティング会社になりたい」とも語っていた。ここにも一貫したメッセージ性を感じることができる。そして「FCCLの特徴は、期待をされればされるほど、力を発揮する会社である。その姿はこれからも変わらない」とも語る。

 富士通クライアントコンピューティングの社名には、あえて「コンピュータ」という言葉を使っていない。つまり「コンピューティング」としているのには意味があるのだ。

 齋藤氏はかつて、「社名をクライアント『コンピュータ』ではなく、クライアント『コンピューティング』としているのは、単にPCを作り、それを提供するメーカーという立ち位置ではなく、コンピューティングの力によって、お客さまの役に立ち、世の中にイノベーションを引き起こす“起点”となることを目指しているからだ」と語っていた。

 人に寄り添うDNAを持ち続ける企業としての地盤作りと共に、FCCLが「コンピューティング」の世界において、次の成長を遂げるための風土を作り上げたことが、齋藤氏の大きな功績だったといえる。

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