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PC畑を歩んできたエプソン販売の栗林社長が改めて「お客さま」本意の方針を掲げる理由

ITmedia PC USER / 2024年8月7日 12時0分

―― 社長就任に併せて「行動の軸をお客さまに置く」という姿勢を打ち出しました。この理由を教えてください。

栗林 多くの企業が考える存在意義とは、お客さまの役に立ち、社会に貢献することです。これは基本だと考えています。お客さまにはさまざまなワークフローがあり、そこには課題が生まれており、解決策を提示することが必要です。

 エプソンでは、プリンタやプロジェクター、PC、ロボティクス、財務会計ソフトといった商材を持っており、それぞれの商品が果たす課題解決力には高いものがあると自負しています。しかし、個々の商品で個々の課題を解決するだけでなく、もっと複合的な課題にも対応する必要があり、エプソンは、ここができていなかったという反省があります。

 複合的な課題を解決するには、よりお客さまに寄り添い、お客さまに軸を置き、課題の本質というものを突き詰めていかないと実現できず、お客さまの役に立つという目的が達成できないと考えています。そこで、中期活動方針として「すべての行動の軸をお客さまに置き、寄り添い、お客さま価値を持続的に実現し続け、価値創出を加速させる」ことを掲げました。

―― この方針は、栗林社長のこれまでの経験がベースになっているのですか。

栗林 私はエプソンダイレクトで約15年間に渡り、PCビジネスやダイレクトビジネスに携わりました。セイコーエプソンやエプソン販売の期間を入れると28年間に渡って、PCビジネスに関わっています。

 社長就任後の社員向けメッセージでは、最初のページで私がPC事業に長年携わってきたことから説明しました。入社直後は、セイコーエプソンのコンピュータ事業部PC商品企画グループで、PC-98互換機に携わり、その後、98互換機の撤退と、DOS/Vパソコンへの事業転換にも関わりました。

 そして、エプソン販売のPC販売推進を経てエプソンダイレクトに異動し、営業/マーケティング/事業推進/経営全般に携わってきました。2020年からエプソン販売に戻り、PC事業以外の領域も広く担当する形になり、ビジネス営業本部で東日本エリアを担当後、販売推進本部に異動しました。

 エプソンダイレクトではWebを通じた直接販売を行い、ここではインテルのCPUをいち早く採用したPCを提供したり、低価格で実現したりといった価値を提供することが特徴の1つではあったのですが、それはテクノロジーが変化するタイミングに限定されたり、海外で大量生産するPCメーカーにやはり価格では対抗できなかったりといった課題がありました。

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