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お客さまの悩み事を解決して時を生む! コロナ禍を経てTOKIUMが“脱皮”したワケ

ITmedia PC USER / 2024年8月27日 12時0分

 起業した際に最初に考えたのは、「オンライン墓地」のサービスでした。しかし、死の瞬間の気持ちなどを考えると、どうしても後ろ向きになってしまい、生きている時間をもっと楽しめるサービスを作りたいと考えました。

 楽しい時間の1つが買い物の時間であり、それをサポートするサービスとして、買い物の履歴が残る家計簿アプリの開発にたどり着きました。「何にお金を使うか」ということは、「どう時間を使うか」ということにつながり、時間の使い方で人の人生が変わるともいえます。

 例えば、私が筑波大学情報学群 情報メディア創成学類に進学するために受験料を支払い、大学の近くに住むための家賃を払ったからこそ、そこで得られるものがあったり、新たな人との付き合いが始まったりといったことが起きました。

 何にお金を使うかが時間の使い方を変化させ、その後の人生を大きく変えることにつながります。私の場合は、学生時代のお金の使い方、時間の使い方の延長線の上にTOKIUMの創業があります。

 あるとき、京都で開催されているスタートアップ企業のイベントに、学生スタッフとして参加したことがありました。講演する日本の名だたるスタートアップ企業の経営トップを間近に見たり、控室で話をしていたりするのを聞いて感じたのは、彼らは決して特別な人たちではなく、多くの人たちと同じであるということでした。

 この経験から、自分も起業できるのではないかということを感じたのです。電車賃を払って、イベントを手伝って体験をしたことで、起業する気持ちが固まりました。学生のテクニカルライターの原稿料からすれば、京都までの電車賃は大金だったわけですが(笑)、ここにお金を使ったことが、その後の私の人生が変わりました。

 お金を使って体験をするために、豊かなに時間を創出し、人生を変えることを支援できるサービスとして、家計簿アプリにたどり着きました。

●B2CでスタートするもB2B向けに注力 ブレイクしたきっかけは?

―― TOKIUMでは、B2C向けの家計簿ソフトの発売後に、B2B市場に事業を拡大していくことになりますね。この理由は何でしょうか。

黒崎 2012年に創業して、約1年後の2013年に家計簿アプリ「Dr.Wallet」(ドクターウォレット)を発売しました。そして、2016年に、B2B向けの「Dr.経費精算」(現TOKIUM経費精算)を発売しています。私自身は、B2C向けの家計簿アプリでビジネスを拡大したいと考えていたのですが、ダウンロード数が300万人を超えた段階でも収益化ができていませんでした。

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