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なぜ“まだ使えない”Apple Intelligenceを推すのか? 新製品から見えるAppleの狙い

ITmedia PC USER / 2024年9月11日 17時45分

 iPhone 16は最大2000ニトの明るいディスプレイも魅力だろうが、アウトカメラに約4800万画素の「Fusionカメラ」が搭載されたことも注目ポイントだ。このカメラはiPhone 15 Proに採用されたセンサーのアップデート版となる。

 約1200万画素の新型超広角カメラも、従来は対応していなかったオートフォーカス(AF)に対応し、マクロ撮影も可能となった。望遠カメラを備えないiPhone 15 Proを超えるものだ。

 カメラにおける体感的な違いとしては、新搭載された「カメラコントロール」に注目したい。

 カメラコントロールは圧力センサーとタッチセンサーを組み合わせたデバイスで、クリック/長押し/スライドといった直感的な操作で、ズームや露出、被写界深度などの調整を可能にする。メカニカルな“スイッチ”ではないため、長期使用での故障の危険も少ないと思われる。

 当初はカメラ操作を使いやすくすることに使われるカメラコントロールだが、ソフトウェアの作り方によって、さまざまな機能を追加可能だ。2024年内には「ビジュアルインテリジェンス」機能が追加される。これは「Google レンズ」のように、カメラで捉えた対象を認識し、関連情報の表示する機能だという。認識処理にはクラウドを使わず、端末内で完結するとのことだ。

 「フォトグラフスタイル」にも改善が加えられている。これまでは“雰囲気を選ぶ”だけだったのだが、iPhone 16では色調やハイライト、シャドウをシンプルなタッチ操作でリアルタイムで調整できるようになった。スキントーンやさまざまな被写体のテクスチャーを、より自然で個性的な仕上がりにできる。

 フォトグラフスタイルは表示時にリアルタイム適用されるため、撮影後はもちろん、後から編集することもできる。オリジナルの写真は別途保存されているので、いつでも元の状態に戻すこともできる柔軟性もある。

 ビデオ撮影ではカメラ位置が縦に並んだことで空間ビデオ撮影が可能になった。機械学習を用いた「風切り音低減機能」も搭載されたので、屋外での撮影がより高品位になるだろう。

 iPhone 16のカメラは「完全に新しく進化した」というよりも「新しいSoCとソフトウェアの力で、iPhone 15 Proのメインカメラをリファインした」と考える方が的確だ。

 iPhone 16の“心臓部”である「Apple A18チップ」は、「iPhone 15」「iPhone 15 Plus」で採用されていた「Apple A16 Bionicチップ」からは2世代の進化となる。今考えると、iPhone 15に(順当な)A17チップを搭載しなかったのは「Apple Intelligenceに非対応にするためではないか?」と邪推したくなる。

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