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Core Ultra(シリーズ2)にデスクトップ/ハイエンドモバイル向けモデルが登場! これまでのIntel製CPUとの決定的な違い

ITmedia PC USER / 2024年10月11日 6時0分

 それぞれのタイルは、個別の動作クロック/電圧で動作している。また、Computeタイルに関してはパフォーマンスコア(Pコア)と高効率コア(Eコア)で基本クロック“も”異なるというのが興味深い。

 先述の通り、Core Ultra 200SプロセッサとCore Ultra 200HXプロセッサは基本パッケージは共通だ。搭載先に合わせて動作電圧/クロックの他、外観にも違いがあるものの、チップとしての“素性”は同じだということになる。

 そうなると「では、Core Ultra 200Hは何が違うのか?」と疑問に思うところだが、Intelは「詳細の明言は避けたい」としつつも、I/OタイルとGPUタイルに違いがあるとしている。

 Core Ultra 200HプロセッサのGPUタイルは、Core Ultra 200S/200HXプロセッサの2倍となる8基のXeコアを搭載している上、Core Ultraプロセッサ(シリーズ1)では省かれていた「Xe Matrix Engine」(XMX:推論プロセッサ)も“復活”を遂げている。

 XMXがあるということからも察することができる通り、Core Ultra 200HプロセッサのGPUタイルは、設計的にはモバイル向け独立GPU向けGPUコア「ACM-G11」(※1)に極めて近い設計になっていると思われる。このあたりの詳細は後述する。

(※1)Intel Arc A350M/A370M Graphicsで使われた

●「ハイパースレッディング非対応」になったPコア/Eコアも性能アップ

 ここからは、Arrow LakeのComputeタイル(CPUコア)の特徴を見ていこう。

 Core Ultra 200Sプロセッサの場合、Computeタイルはパフォーマンスコア(Pコア)が最大8基、高効率コア(Eコア)が最大16基という構成となる。

 Pコアは、Core Ultra 200Vプロセッサで初搭載された「Lion Cove」(開発コード名)だ。つまり、ハイパースレッディング(同時マルチスレッド)機構は非搭載となる。

 過去の拙著でも触れた通り、Lion Coveの平均IPC(クロックあたりの処理命令数)は非常に高い。ゆえに、ハイパースレッディングに対応したとしても、その投資(トランジスタ数や消費電力)に見合った性能を引き出すことは厳しい。

 ハイパースレッディングは元々、CPUの余剰演算器を有効活用する目的で搭載されてきた。現在実行しているスレッドとは無関係なスレッドの処理に対応させることで、アイドル(非活用)状態になっている演算器や他の実行ユニットを稼働できることが、動作効率面で何よりも意義深かった。しかし、IPCが良好になったこもあり、昨今のPコアではハイパースレッディングに対応する意義が薄れている。

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