エプソンダイレクトのデスクトップPCを一手に担う「ちくま精機」 訪ねて分かった1日修理や短納期を実現する“秘密”
ITmedia PC USER / 2024年12月17日 17時30分
前組み工程では「セル生産方式」を採用している。作業者がマザーボード、電源などの部品を自らピッキングし、それらをブースに持ち込み、ボディーに組み込んでいく。なお、海外の生産拠点からベアボーンキットとして入荷したものは前組み工程を省いて、組み立て工程に投入される。組み立て工程もセル生産方式を取っており、組み上がった本体(またはベアボーンキット)にOSやソフトウェアを入れたストレージを組み込む。
組み立て工程を終えると、内観/安全検査を経て機能検査が実施される。機能検査では、注文したハードウェアの仕様/設定やインストールされたOS/ソフトウェアなどがオーダーと一致しているか確認する「コンフィグテスト」も併せて行う。このテストに“合格”すると、完成だ。4億通りのBTOを行う、「一品一様」のモノ作りを行う生産拠点ならではの仕組みといえる。
最後の梱包(こんぽう)工程では、完成した本体と、別工程で用意済みのマニュアルを組み合わせてパッケージに入れる。BTOオプションでディスプレイをセットにした場合、この段階で配送指示が行われ、配送拠点で合流してから客先に届くようになっている。
自前のDPSを整備
この生産体制を支えているのが、ちくま精機が内製した「DPS(デジタルピッキングシステム)」だ。本来、DPSは部品を正しくピッキングするためのシステムで、個別仕様に合わせて必要な部品を必要な量だけ、部品棚から取り出す支援をしてくれるものだ。
製造銘板のバーコードを読み込むと、必要な部品が置かれた棚のボタンが点灯し、そこから表示された数の部品を取れば済むため、リストや伝票を参照することなく、部品を正しくそろえられる。
従来の組立指示書を使った生産では、1台ごとに各工程で使用する部品を目視で確認していたという。次の工程に進む際は、指示書を本体に貼り付けて移動させていたそうだ。
しかし、DPSを導入した後は、製造銘板が組立指示書の代わりとなり、銘板のバーコードを読み取れば出荷(予定)日だけでなく、生産にまつわる指示(至急生産など)、生産の口数、OSの種類などをディスプレイで確認できる。組み立て上の注意点を画像を交えつつ表示することも可能だ。
なお、入荷した部品を部品棚に供給(補充)する際も、バーコードを使って照会することで正しい場所に正しく置けるようにサポートしている。
インストール工程の様子
先述の通り、ちくま精機ではOS/ソフトウェアのインストール工程を原則として前組み行程と並行して行っている。
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