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エプソンダイレクトのデスクトップPCを一手に担う「ちくま精機」 訪ねて分かった1日修理や短納期を実現する“秘密”

ITmedia PC USER / 2024年12月17日 17時30分

 リファービッシュPCの生産用在庫はちくま精機の工場内に保管されており、受注に合わせて生産を行う仕組みとなっている。デスクトップモデルはBTOも可能で、要望に合わせてCPU、メモリやストレージなどを組み込んだ後、新品PCと同じ検査を経て出荷される。

 なお、リファービッシュPCにはその旨を示すマーク(シール)が貼付される。

●Windows 10の延長サポート終了に向けた増産も実施

 創業当初は個人向けPCの販売が中心だったエプソンタイレクトだが、現在は先述の通り出荷台数の8割が法人向けを占める。デスクトップPCの生産を受託するちくま精機でも、それに合わせて生産体制の変更/強化を実施している。

 その1つが、特定法人ユーザーの要望に合わせて独自のキッティングを行う「Kライン」の構築だ。このラインでは、外部から遮断された環境で生産が行える。

 また、ちくま精機では2025年10月に控える「Windows 10」の延長サポート終了に伴うPCの買い替え需要拡大を見越した準備も進めている。同社では2025年度上期に需要のピークを迎えると想定し、生産ラインの拡大を進めている。

 単にラインを増やすだけでなく、既存の設備を有効活用できるように工夫も凝らしている。例えばマニュアルのセット工程では、1人の作業者が3方向に囲むように設置された棚からマニュアルや付属品をピッキングする。しかし、増産を受けて単純に作業者を2人に増やすと、導線の交錯によって作業効率が落ちてしまう可能性がある。かといって、もう1つ同じようなコーナーを作るとなると、そのためのスペースを確保しないといけない上、在庫すべき部材が増えてしまう。

 そこで、もう1人の作業者が“逆方向”からもピッキングできるようにすることで解決する予定だという。

 さらに、今後は人とロボットが協調して生産する体制を強化したり、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進したりすることで、生産工程の自動化/合理化を推進し、人材不足や高齢化といった課題にも対応する方針だ。

●エプソンダイレクトの「1日修理」も支える

 エプソンダイレクトは「受注から2日で出荷」はもちろん、「最短1日修理」も大きな特徴である。

 万が一、製品が故障した場合、修理センターに到着してから最短1日で修理を完了し、製品を返送しているのだ。この手のサービスは他のメーカーも一部で実施しているが、同社の場合は土曜日や日曜日も含めて“1日”(いわゆる「1営業日」でない)ことがポイントだ。これにより、ユーザーがビジネスを止める時間を極力抑えることに貢献している。

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