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GeForce RTX 50だけではない! 社会がAIを基礎にしたものに置き換わる? 「CES 2025」で聴衆を圧倒したNVIDIAの最新構想

ITmedia PC USER / 2025年1月10日 17時40分

 つまり、NVIDIAはGPUにおいて「特定領域に特化」するのではなく、ある種の「汎用(はんよう)性」を重視しているのだ。

 Blackwellアーキテクチャでは「Neural Rendering(ニューラルレンダリング)」を次の大きな潮流と位置づけ、これをさらに強化するために「RTX Neural Shaders」という仕組みが導入されている。これはプログラマブルシェーダーの内部にニューラルネットワークを組み込み、テクスチャーの圧縮や高画質化、あるいはライティング効果の高度化など、従来であれば処理が固定されていた処理パイプラインに“適応力”をもたらす技術だ。

 その恩恵は多岐にわたる。例えばテクスチャーのデータは最大で7分の1まで圧縮でき、また表情をリアルに再現するフェイスレンダリング技術「RTX Neural Faces」を実現する。従来のラスタライズ手法の描画結果に対して3Dポーズ情報を合わせ、リアルタイムの生成AIモデルが自然な顔表現を補完することで、よりフォトリアルな顔面の描画が可能になるという。

 ゲームユーザーにとっては、AIを活用したアップスケーリング技術「DLSS(Deep Learning Super Sampling)」の進化が見逃せない。

 GeForce RTX 50シリーズに合わせて登場する最新の「DLSS 4」では、同シリーズ限定で利用できる「Multi Frame Generation(マルチフレーム生成)」という新機能が用意されている。これは1つのフレームに対してAIで最大3つの補間用フレームを生成することで、フレームレートを向上している。

 ゲームにもよるが、これにより平均フレームレートは従来比で最大8倍になるという。

 無論、本来のゲーム向けレンダリング性能も強化され、レイトレーシングの処理負荷が高いゲームにおいて高解像度でプレイしても、高リフレッシュレートを狙えるようになった。「Cyberpunk 2077」や「Alan Wake 2」などタイトルでも、最上位の「GeForce RTX 5090」でMulti Frame Generationをオンにしてプレイすれば4K解像度で毎秒240フレーム以上という“常識外れ”の性能を発揮可能だ。

●デスクトップ向けからモバイル向けまで一気に展開

 GeForce RTX 50シリーズを搭載する製品は、米国において1月30日から順次発売される。まずデスクトップのハイエンド製品「GeForce RTX 5080」「GeForce RTX 5090」が登場し、2月にはミドルレンジ製品「GeForce RTX 5070」「GeForce RTX 5070 Ti」が登場する。これらはいずれも従来世代(GeForce RTX 40シリーズ)に比べて2~8倍もの性能向上を実現するシーンもあるとファンCEOは語る。

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