[俵かおり] 【アフリカの技術発展に貢献する韓国】~在エチオピア韓国人スペシャリストとの対話から~
Japan In-depth / 2015年5月26日 18時0分
これに加えて、韓国とエチオピアを感情的に強く結びつけているのが1950年代の朝鮮戦争時のエチオピア軍の派兵である。当時、「国連軍」に派兵したアフリカの国はエチオピアと南ア。南アはアパルトヘイト政策下で白人兵が参加しただけだったし、ほとんどのアフリカ諸国はまだ独立していなかったので、実質エチオピアがアフリカの国で唯一参戦したと言っていい状況だった。このため、韓国はエチオピアに対し、いまだに義理を感じている。実際、Dr. Choiは、最初赴任した際、政府関係者から「エチオピアと韓国は兄弟だから」という言葉をかけられた、という。また、エチオピアで働く韓国人の教授の多くがクリスチャンであり、奉仕の気持ちも強い。
しかし、knowledge transferだけで科学技術が発展する訳ではない。エチオピアの弱点は、「これこれを成し遂げたい」という “wish list” の方針や目標を打ち出すだけで、それが実際にどのぐらい実行可能なのかの考察、コストとベネフィットの試算、実際の implementationなどについて全く考えていない、という。「これこそが、最も難しいところであり、韓国、そして日本が着実に行い、成功してきた理由だ」とDr. Choiは言う。
韓国の静かなる貢献がいつか大きな実を結び、エチオピアが科学技術発展を遂げるのか、今後も見守っていくことにしよう。
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