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韓国「運命の日」大統領弾劾案採決へ

Japan In-depth / 2016年12月9日 1時27分

韓国「運命の日」大統領弾劾案採決へ

李受玟(イ・スミン/韓国大手経済誌記者)


現職の大統領が被疑者の身分になったのは1948年以来、韓国初のことだ。朴槿恵 (パク・クネ) 大統領の最側近、崔順実(チェ・スンシル)氏による国政介入などの疑惑を捜査しているソウル中央地検の特別捜査本部は、11月20日、崔氏と安鍾範(アン・ジョンボム)前大統領府の政策調整首席秘書官、チョン・ホソン同前付属秘書官など3人を起訴した。被告らは職権乱用や強要、公務上秘密漏洩の罪に問われた。検察は朴大統領を共犯と名指した。 


検察は今までの捜査結果を発表しながら「朴大統領が崔氏らの罪の相当部分で共謀関係にあると判断している」、「共謀関係が認められる部分について、(大統領を)正式の被疑者で立件した」と話した。また、3人の被告の公訴状を見ると、朴大統領が職権乱用などの主要犯罪に主導的に介入したと把握されて、「事実上の主犯だ」と説明した。 


具体的には朴大統領が2016年7月、三星(サムスン)など大手企業の会長団と会った後、ミール・Kスポーツ財団へ捻出金774億ウォンを直接要請し、同年3月辛東彬(シン・ドンビン)ロッテグループ会長と会って体育施設の建立に向けKスポーツ財団に75億ウォンを出すよう強要した疑いを受けている。 また、2014年11月、現代(ヒュンダイ)自動車に崔氏の知人の会社であるKDコーポレーションの製品を購入するよう要求した疑いもある。そして通信会社KTの人事に介入した罪も適用された。


このように強気の姿勢を取る検察だが、大統領を直接捜査することは結局できなかった。大統領府が聴取と書面聴取を拒否したからだ。このために検察捜査がうやむやになるという予測もあったが、検察は朴大統領を事実上の被疑者に判断していると公表した。


以降、大統領府と検察の関係は徐々に悪化した。検察が11月20日に中間捜査結果を発表した時、チョンヨングク大統領府報道官は「捜査チームの発表は全く事実ではなくて客観的な証拠は無視したまま、想像と推測を重ねて建てた砂上の楼閣にすぎない」と強く非難した。朴大統領の弁護士も「(検察の)主張は一条の風で崩壊する砂の城」といいながら検察を無視した。


これに対して検察は韓国メディアSBSに「朴大統領がチョン前秘書官に指示を下すたびに通話の内容が録音されている。これを10秒だけ公開すると(崔氏が関する疑惑について)みんな興奮するだろう」と反論した。そして「控訴状には、99%裏付けることのできる物だけ書いた」と、捜査に強い自信をあらわした。 


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