【大予測:メディア(新聞)】伝統メディアが反転攻勢に
Japan In-depth / 2017年1月4日 21時21分
「比べてみよう わがまちの介護費用」は自分が住む自治体の介護保険料がわかるサイトで、55歳以上の読者の関心は高いだろう。これこそ統計を駆使してわかり易く社会の問題をビジュアル化するデータジャーナリズムの真骨頂だ。その他、ロシアのドーピング隠し問題を取り上げた「ドーピングの深い闇」や、2016年日米関係において最大のニュースでもあったオバマ大統領広島訪問を取り上げた「オバマ大統領 広島へ」などもある。世界地図上に時系列で核兵器数をビジュアル化した「世界の核兵器、これだけある」なども読者にとって極めて重要な情報であり、もっと注目されてもいいはずだが、こうした優良なデジタルコンテンツがあることを知っている人はそう多くはあるまい。硬軟織り交ぜての編集方針に異を唱えるつもりはないが、「朝デジスペシャル」の方向性がぼけてしまっていると感じるのは私だけだろうか。
もう一つ朝日新聞は面白い試みを行っている。2014年7月にローンチした若者向けウェブニュースサイト「withnews (ウィズニュース)」だ。ユーザーからの取材リクエストに編集部が答えるという、インタラクティブ型ニュースサイトだ。2016年7月には月間7,700万PVを超えたという。(朝日新聞社プレスリリース 2016年8月10日)しかし、朝日新聞の読者層とwithnewsの読者層が年齢的にかけ離れているせいか、朝デジスペシャルのサイトからの誘導は全くない。完全に独立したサイトとなっている。
日経新聞同様、様々なデジタルコンテンツはあるものの、それぞれの連携が弱く、そもそもたどり着けない、つまり導線が弱い。莫大な人的資源を投入している割には収益化に結び付いていない印象を受ける。
次は毎日新聞だ。2015年6月にローンチしたデジタル版、「デジタル毎日SPECIAL」は日経、朝日に比べると潔い。トップにはスポーツコンテンツが満載だ。「無敵のキング内村航平はなぜ団体の金メダルにこだわるのか」に始まり、リオ・オリンピックの代表選手やパラリンピックの選手のインタビューが目白押し、力が入っている。一方で硬派ネタも。「数字は証言する~データで見る太平洋戦争~」はシリーズもので「第1回 230万人はどのように戦死したのか」に続き、「特攻の命中率」「日米の国力の差」「国民生活の圧迫」「戦艦大和の建造費」などのデータを掘り起こし戦争の実像に迫る企画はまさしくデジタルジャーナリズムの本領発揮といったところだろう。
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