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付け焼刃のカジノ依存症対策にNO!

Japan In-depth / 2018年7月16日 11時0分


▲写真 Night time view at Kangwon Land Resort and Magical Box Photo by Laserland


 


【韓国のギャンブル依存症者の推移】




▲図 出典:Korea Center on Gambling Problems HPより


ちなみに日本は、2017年に厚生労働省が全国調査の結果として、過去1年以内に病的ギャンブラーと疑われるものが0.8%、生涯罹患率は3.6%と発表したが、他国に比較しても詳細なデータすらまだとれていないのが現状である。


また私は、シンガポールのNational Council on Problem Gambling(NCPG)、韓国のKorea Center on Gambling Problemsもどちらも視察に行き、この両者の差の要因にはこの着手のタイミングの他にも大きなポイントがあることを知った。


 


① 既存ギャンブルの多さ


シンガポールはカジノができる前の既存ギャンブルは、ロトと競馬(国内1カ所)の2種類である。ちなみにロトのような宝くじを「ギャンブルではない」と思っているのは日本だけで、他国では立派なギャンブルとして考えられている。一方韓国には、競馬・競輪・競艇・闘牛、宝くじ、体育振興投票券(日本のスポーツ振興くじにあたる)の6種類が既にあった。


 


② 一党優位性国家


シンガポールは国のイメージからあまり知られていないが、建国以来の独裁国家、日本の新聞などでは「明るい北朝鮮」と論評される国である。徹底した一党優位性国家であり、選挙では、野党候補を当選させた選挙区民は、税金が高くなったりなど、報復的な措置を受けるゲリマンダーが日常的に行われている。ゆえにシンガポールでは警察権力も強く、ネットの違法カジノなど国で認めていないギャンブルサイトなど発見次第どんどんブロックしてしまうというのである。


対する韓国。こちらは実は、江原ランドのギャンブル依存症ばかりを日本では取り上げられているが、上記データと同じくKorea Center on Gambling Problems HPを見て頂ければお分かり頂ける通り、韓国のギャンブル依存症者がハマっているギャンブルは実は67%が、違法のオンラインギャンブルなのである。韓国のギャンブル依存症者に話しを聞くことができたが、韓国では誰のPCやスマホにも違法ギャンブルのサイトがひっきりなしに流れてきて、主婦なども簡単にギャンブルにハマってしまうというのである。


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