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付け焼刃のカジノ依存症対策にNO!

Japan In-depth / 2018年7月16日 11時0分

この国の仕組みの違いは実に大きく、シンガポールのギャンブル依存症対策推進の陰には、この様な国の成り立ちだからこそできたと言える側面もあるのである。


 


③ 青少年への対策


またシンガポールの突出した取組みこれが青少年に対する配慮である。とにかくギャンブルが「楽しいもの」と思わせるようなものは徹底的に排除されており、TV番組やCMなども一切禁じている。子供の目に触れるようなところにギャンブルの広告は出せず、わずかに空港などでカジノのポスターなどが認められているのみである。


また、子連れでロト売り場に並ぶことすら禁止している。


これら対比を見て果たして日本は、シンガポールと韓国どちらよりなのか?これはもう一目瞭然である。世界の例に倣って、「宝くじ」までを既存ギャンブルに含めるとしたら、競馬・競輪・競艇・オートレース、公営くじとして宝くじ・スポーツ振興くじ(toto)と韓国と同じくすでに6種類の既存ギャンブルがあり、その上に更に「遊技」と称するギャンブル「パチンコ・パチスロ」を全国におよそ1万店舗も有するのである。



▲写真 パチンコ 秋葉原 2010年 Photo by Tischbeinahe


ネット大国韓国では、違法のオンラインギャンブルの敷居が低く、誰でも簡単にハマってしまう仕組みになっているが、それと同じように日本には敷居が低く高齢者でも、子育て中の主婦でも簡単にハマってしまうパチンコがある。韓国の依存症対策を失敗とあなどるどころではない、韓国以上のギャンブル場が既にあり、韓国以上に対策が遅れているのが日本なのである。


また日本はもちろん独裁的な一党優位制国家などではない。警察権力が闇カジノ、闇スロット、違法ギャンブルサイト、これらのものを一掃することなど不可能であり、取り締まりをどれだけ強化しようともイタチごっこである。現状「オンラインカジノ」と検索しただけで、いくらでも違法サイトが現れている。


それどころか日本最大のギャンブル産業であるパチンコ・パチスロ業界へ、警察官僚及び各地の県警職員が天下っていることは、国民の誰しもが知っている事実である。これでは警察権力は依存症対策よりも、身内の福利厚生に利用してきたと言わざるを得ない。そして現状パチンコ産業は依存症対策を作るにあたって、管轄官庁である警察庁の顔色しか見ておらず、代々の警察庁生活安全課の課長が年に数回業界向けの訓話でお話しされる、「出玉規制」のような限られた依存症対策しか絶対に行わない。そして我々当事者、家族がどれだけ連携を呼び掛けてもそのような抜本的な対策には一切着手しないのである。


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