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自滅する国産機関銃 輸入へ切り替え

Japan In-depth / 2018年8月7日 23時51分

防衛省は住友重機に対して指名停止措置5カ月、賠償請求金額247万4916円を請求した。10月23日の記者会見で岩田清文陸幕長はこの既存の機関銃の改修は住友重機が費用を負担して行っていると述べた。またこれらの機関銃の後継や代替案などを検討しているとも述べている。


実際に2014~2015年はこれら機関銃の調達は行われなかった。それだけではなく、それまで15丁程度は調達されていた74式機関銃も以後も調達はまったくない。74式の原形の62式は作動不良が極めて多く、74式も同様で、またベルトリンクの装填が不便であり、部隊では更新を望む声も大きい。



▲写真 62式機銃 ©清谷信一


12.7ミリ機関銃は2016年(平成28年)度も調達がなく、2017年(平成29年)度は海自の5丁だけ、2018年(平成30年)度は海自用が2丁、車載用として28丁、合計30丁が調達されただけだ。2011年(平成23年)までの毎年120丁程度の調達レベルからみると極めて少ない。これでは「小売り」並みだ。



▲作成:清谷信一


2014年(平成26年)以降も車載用機関銃などの調達の必要性はあったが、用途廃止になった74式戦車などから外した機関銃を転用して対処している。因みに2009年(平成21年)度まで装甲車輌の機関銃は車輌に含まれていたが、2010年(平成22年)度からは別途要求となっている。



▲写真 12.7ミリ機銃 ©清谷信一


MINIMIは2016年(平成28年)度から調達が再開されたが、2016年が40丁、2017年(平成29年)が32丁、2018年(平成30年)度が2丁に過ぎない。これまた2009年(平成21年)の459丁から下がり続けていたとはいえ、189丁あった2014年(平成26年)と比べても極端に極めて低い調達レベルとなっている。2016年(平成28年)度以降の調達は概ね330万円で、22年度までの約1.6倍に跳ね上がっている。



▲作成:清谷信一


実は機関銃の輸入は一部始まっている。陸自は機関銃の最大のユーザーだが外国製機関銃、特に航空用機関銃の輸入が増えている。陸自が導入するV-22オスプレイ17機にはFMSで12.7ミリM3重機関銃、7.62ミリM240Bが調達される。また特殊作戦群を輸送する第1ヘリ団の102航空隊(102nd Aviation Unit)のUH-60JA用にディロン社の7.62ミリM134ミニガンを採用している。


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