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自滅する国産機関銃 輸入へ切り替え

Japan In-depth / 2018年8月7日 23時51分

陸自ではヘリのドアガンとして主として12.7ミリM2を使用しているが、M2は重量が重く、発射速度は遅く、しかも俯角では弾つまりをおこしやすいので実はヘリのドアガンには向いていない。これは陸自航空隊内部でも問題となっている。このため将来航空用に適した機関銃に換装される可能性が高い。



▲写真 12.7ミリ機銃はドアガンには向いていない ©清谷信一


それはこれまで経緯を見る限り、すでに導入されているM3あるいはM134、M240Bなどが採用される可能性が高い。ただしM134は駆動に電力が必要なので小型機には向かない。また空自の救難ヘリUH-60J及びその改良型はMINIMIを装備しているが、ドアガンとしては威力や射程が不足であり、諸外国ではあまり例が無い。これまた7.62ミリ機関銃や12.7ミリ機関銃に換装される可能性があるだろう。海自のヘリ用のドアガンも同様であろう。海自の哨戒ヘリSH-60K、救難ヘリUH-60Jなどは74式機関銃を装備しているが、信頼性が低く実戦的ではない。陸空自が機関銃を更新すればこれらも更新の対象となるだろう。


M240Bは車載機関銃としても導入されている。陸自では水陸両用機動団用に52両のAAV7を導入した内、42輌が40ミリグレネードランチャーMk19と12.7ミリM2を装備したAPC型であり、各5輌の指揮通信型、回収型は7.62ミリM240B機関銃を装備する。


APC型のMk.19は一般輸入DCS(Direct Commercial Sales)で調達されるが、12.7ミリ機関銃は用途廃止になった車輌のものが転用される。サンプル調達されたAAV7のAPC型4両の武装の40ミリグレネードランチャー、Mk19と12.7ミリM2機関銃はMFS(Foreign Military Sales)による調達である。同様にそれぞれ1輌が調達された指揮通信型、回収車型はM240Bが同様にFMSで調達されている。



▲写真 10式戦車の12.7ミリ、7.62ミリ機銃は用途廃止戦車からの転用が多い。 ©清谷信一


陸自では40ミリグレネードランチャーとして96式自動擲弾銃が採用されているが、AAV7では採用されなかった。これは作動不良が多く、現在では殆ど調達されていない。事実上調達は中止されている。また使用弾薬が我が国独自の40x56mmであり、NATO規格の40x53mmと異なるために米軍との相互運用性に欠けるからだろう。96式も今後Mk19で更新される可能性がある。


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