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期待外れギャンブル依存症対策に今すぐパブコメを!

Japan In-depth / 2019年3月25日 8時28分

 


2)同様に、依存症の当事者及び家族からの申告によるアクセス制限というものが始まっているが、これも現状は年齢制限と同様に、家族から申告があっても顔写真でガードマンや従業員が目視で対応するという実際には機能していないものである。年齢制限も、アクセス制限も、しっかりとしたシステム化を実施すると明記しなくてはならない。


 


3)そして現在の重大な課題は利益相反問題である。基本計画案には、全ギャンブル産業から「自助グループと民間団体等に対する経済的支援」とある。ここには3つの問題がある。


①まず国内にあるギャンブル依存症の自助グループで最も大きなGA(ギャンブラーズ・アノニマス)及びギャマノンは、外部からの寄付は一切受け取らないので、これは書いてあるだけで実際は支援策にはならない。


②民間団体が直接ギャンブル産業から支援を受けたのでは、利益相反問題となりギャンブル産業側からの圧力を受けたり、ギャンブル産業側への忖度が発生する。ギャンブル産業側が依存症対策費を負担することは当然であるが、その方法は「ギャンブル依存症対策費」を国で吸い上げ透明性・公平性を担保したうえで分配すべきである。


③これが最大の問題であるが、利益相反問題など一切気にせずギャンブル産業側と手を結んでしまう、ある組織の医者や研究者らが殆ど全てのギャンブル産業と結託してしまっていることである。そしてこの組織が当事者・家族との連携を拒否し、「ギャンブル依存症という病気はない」「ギャンブル依存症になる人は、そもそもその人に発達障害などの問題がある」「ギャンブル依存症はそれほどいない」などと依存症者側にレッテル貼りをしているのである。


つまり、ギャンブル産業側が痛くもかゆくもない依存症対策をもっともらしい対策にみせ、ギャンブル産業側に痛みを伴うような対策はやらないのである。


この「民間団体支援」は下手をすれば、ギャンブル産業がお金を出し、ギャンブル産業の息のかかった民間団体だけを支援して「支援しています」とアリバイを作り、ギャンブル等依存症対策を停滞させることになりかねない危険性を秘めているのである。


ギャンブル等依存症対策は、もちろん我々だけでなく多くの民間団体が関わって支援をしており、その団体は多岐に渡る。例えば、生活困窮者、独居老人、シングルマザー、自殺対策、多重債務、DVや児童虐待、更生保護・・・など、とにかく窓口が沢山あるのがギャンブル依存症問題である。それら各種団体に透明性・公平性を担保した上で、ギャンブル依存症対策の支援の手が網目のように張り巡らされるからこそセーフティーネットが作られていくのである。利益相反は国民の皆さんにも目を光らせて欲しい。


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