沢尻エリカさんに社会はどう対応すべきか
Japan In-depth / 2019年11月24日 15時14分
依存症の厄介なところは脳の中に「ストレスなどの問題がたまると薬物で解消する」というレールができてしまい、それ以外の方法では解消できなくなってしまうことである。
何事も軽症なうちに、治療に取り組んだ方が回復しやすく、そういった意味では高知東生さんやピエール瀧さんは早期発見、早期治療に繋がれ幸運であったと言える。沢尻エリカさんの場合も同様で、もし10年以上ハードにドラッグを使い依存症に陥っていたとしたら、すでに優先順位が狂い、仕事より薬物が大事なことの第一位になっていたと思われ、現在の様な充実した仕事ぶりを見せるのは難しかったのではないかと推測する。いずれにせよ詳しい診断を待ちたい。
では、軽度の依存症もしくは使用者、愛好家であったなら問題はないのか?と問われればそうではない。
多くのものを失うと分かっていながら、違法薬物で気晴らしをしていたことには変わりないので、様々なメンタルの問題が起きた時に、人に相談したり、自分の弱い部分を正直に話し問題を解決していくなどのやり方を身につけていく必要がある。
これは簡単なようで、なかなか難しく、依存症になっていない一般の人たちでも同じような問題を抱え苦しんでいるケースはよくあるのではないだろうか。だからこそ依存症は「誰にでもなる可能性がある」と言われているのである。
さて、沢尻エリカさんも今後取り調べが終わり、やがては社会に戻って来られると思うが、その時に周囲の人間はどのように接したら良いのか?という課題だが、まずご本人に以下の様な経過をお勧めし、繋げて欲しいと願う。
1.診断を受ける
依存症までいっていないか、もしくは依存症が軽症であれ重症であれ、医療機関には是非とも繋がって頂きたい。その際には、精神科医であればどこでも良い訳ではなく、やはり松本俊彦先生の様な薬物依存症の専門医をお勧めする。
2.治療を受ける
重症、軽症に関わらず、薬物を使い続けた背景には何があるのか?原因は一つではなく、いくつかの複合的な要素が考えられ、一つずつ解決していく必要がある。
例えば、ピエール瀧さんの場合は理由の一つに「忙しすぎたので、リラックスするため」とおっしゃっておられるが、だとすると今後は仕事量を事務所やマネージャーが調整していく必要がある。沢尻さんの場合も同じで、事務所や仕事の関係者の理解は不可欠である。そういった原因を突き止めていくためにも是非治療を受けて欲しいと思う。
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