コロナ時代の大学スポーツ、苦しいのは選手だけでなく― 慶應義塾体育会硬式野球部・赤松尚範マネジャー
Japan In-depth / 2020年8月7日 22時18分
昨年の秋のリーグ戦後、代変わりして、ここに至るまでも多くの出来事があった。少し振り返る。
大久保前監督のリーグ後の勇退が既に決まっていた。
昨年11月30日、静岡・浜松球場でのオール早慶戦後。花束贈呈セレモニー後、早慶両チームで前監督を胴上げした。事前の打合せで胴上げの企画を伝えると、早稲田メンバーも是非参加したいと。単なるライバル関係でなく、お互いを尊重し高め合う早慶の歴史を感じ、改めて両校が築き上げてきた伝統に感動と経緯を覚えたという。3年間マネジャーとしての基礎を叩き込んでくれた大久保前監督を最高の形で送り出せた。忘れ得ぬ思い出になった。
その後、大久保前監督は古巣のENEOS野球部の監督に戻った。前監督は、チーム一丸となって闘う姿勢を、築き上げた。一人一人にチームに対する責任を持たせ、役割を明確にした。
「大久保前監督は勝負師としてシビアな面と、学生の成長を見守る父親のような温かい面が高いレベルで両立している、カッコいい監督でした。マネジャーとしては下級生の段階から大人のように扱ってくださり、“責任感”と“想像力”を持って仕事に当たることを学びました。勝ち続けるチームの文化を野球部に根付かせてくださった。受け継いでいきたいと思う」(赤松)
堀井哲也新監督を新チームは迎えた。就任当初、「1年目だからといって様子見や地盤固めの1年間にするつもりはない。」と仰っていて、ラストシーズンを迎える4年生に寄り添ってくださるように感じ、すごく嬉しかったことを記憶しています。
「堀井監督はコミュニケーションを重視される方。当初から、部員全員の名前がわかっていらして。信頼関係も出来てきました」
新チーム結成当初は変化に戸惑うこともありましたが、その都度監督と意見交換をするなかで監督の考えを徐々に理解できるようになってきました。
「学生野球は社会に出るための準備期間」とよく仰いますが、監督と日々接する中でマネジャーとしても人間としても学ぶことが本当に多いです。
堀井監督が築き上げたいチームと現状には、ハード面でもソフト面でもギャップがあります。現在はハード面、特に食環境や施設などを改善するような仕事もしています。引退までに少しでもそのギャップを埋めていけたらと考えています」(赤松)
・ドラフト会議で先に呼び出し。やらかしたエピソードも
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