コロナ時代の大学スポーツ、苦しいのは選手だけでなく― 慶應義塾体育会硬式野球部・赤松尚範マネジャー
Japan In-depth / 2020年8月7日 22時18分
監督交代もそうだが、昨秋のドラフト会議も忘れ得ぬ思い出となった。
実に4人の先輩たちが、昨年はプロの指名を受けた。
用意した日吉キャンパスの会議室は、メディアで埋め尽くされ、熱気ムンムンだった。プロ志望の手を挙げた選手たちは、別室で控えていた。
会議室内はテレビが設置され、呼び出し毎に、メディアの人間からため息や歓声が漏れた。
女子マネージャーが司会進行を担当。赤松は会見を取り仕切る役割だった。プロ入りを目指した先輩方の様子も、目の前で見せつけられることに。
写真)慶大から4人のプロ野球選手が誕生し、注目を浴びた昨秋のドラフト会議を仕切る赤松副務
撮影)筆者
昨年度の4年生は慶大野球部史上、最も多いプロ球団の指名を受けた。
津留崎大成(商学部4年・投手) 東北楽天ゴールデンイーグルス 3位
郡司裕也(環境情報学部4年・捕手) 中日ドラゴンズ 4位
柳町達(商学部4年・外野手) 福岡ソフトバンクホークス 5位
植田将太(商学部4年・捕手) 千葉ロッテマリーンズ 育成2位
そんな中、真っ先に楽天に指名された抑えのエース、津留崎が指名された際のことだ。放送で本人が確認する前に、赤松が先に控室に本人を呼び出しに行ってしまい、津留崎は赤松から指名を聞かされてしまった。
以降、そんな事が無いようにと、前主将・郡司に釘を刺された。
・野球は、自分の人生そのもの
新型コロナウィルス、後輩たちから春のみならず、夏の甲子園大会も奪ってしまった。赤松の母校は、2014年の春の選抜大会に21世紀枠で出場して、都立の星と、大きな話題を呼んだ都立・小山台高校だ。今回の決定に関しては、やむを得ないと思いつつも、後輩たちの気持ちを思うと、何ともやるせない。
赤松は都内の公立小学校時代、友達に誘われて、地元の野球チーム(クラブチーム)で始めた。父親も昔、野球をやっていた。
中学では、軟式野球の部活チームに所属していた。
都立小山台高校に進学して、硬式に転向。野球班(同校では部のことを、班と呼ぶ)で2年生の秋、3年生の春はキャッチャーとしてベンチ入り。当時、体格はがっしりしていて、いかにも捕手らしい体型で、今より10キロ重かった。受験で痩せて、今のような体型になったという。3年の春以後は、新人指導係に回り、応援団の中心としても、先頭に立って応援を盛り上げた。3年間、野球班の日誌部として野球日誌の管理も行った。
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