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「ダメ。ゼッタイ。」ポスターを貼らないで!薬物依存症家族会の悲痛な叫び

Japan In-depth / 2021年6月3日 12時39分

20日間も突然勾留され、会社に連絡する手段も奪われ、無断欠勤が続けば当然に解雇されてしまうだろう。つまり逮捕や収監という刑罰で、薬物問題を解決しようとすれば、社会的信用、人との繋がり、キャリアの喪失など社会復帰への条件がどんどん悪くなり、孤独と孤立からますます薬物が必要な状況に陥ってしまう可能性が大きいのである。





孤独と孤立に追いやられた薬物依存症者は、刑罰の回数が重なれば重なるほど、矯正施設からでたあとは「とにかく働かなくては」と追い詰められていく。その上収監されている間は環境的に薬物を止めているので「自分でコントロールできる」と依存症問題を否認してしまう。まず薬物依存の治療をし、その上で住まいや職場の環境調整をしていく必要があるが、孤立している薬物依存症者にはその余裕がない。





しかしながら、そうは言ってもなんとか再犯率を下げ、薬物に人生を支配されてしまった人々を救い出さなくてはならない。そこで現在私が代表をつとめている、一般社団法人ARTSで「清原和博さん、高知東生さん、塚本堅一さんの著書を矯正施設に届けたい」というクラウドファンディングを立ち上げた。(※下図)









▲画像 出典:一般社団法人ARTSが立ち上げた「清原和博さん、高知東生さん、塚本堅一さんの著書を矯正施設に届けたい」クラウドファンディングサイト





清原和博さん、高知東生さん、塚本堅一さんの著書には薬物使用に至った背景、例えば清原さんなら引退したアスリートのセカンドキャリア問題、高知さんなら過酷な生い立ち、塚本さんならLGBTなどご本人が抱えてこられた心の内が余すことなく吐露されている。





その上、現在歩まれている回復のレールにいかに繋がったか、そしてそのレールにのったことで状況がどう変化していったか、といった経過がつぶさに描かれている。





我々はこのお三方の著書を、全国の鑑別所、少年院、少年刑務所、保護観察所、刑務所にできるだけ多く配本し、病院や回復施設、自助グループといった支援先に繋がることができるようにしたいと願っている。





収監中、暇な時間は本を読むくらいしかやることがないと聞く。また1冊の本との出会いが人生を変えることもよくある。著名人の自叙伝となれば興味を持って貰えるのではと考え、清原さん、高知さん、塚本さん、出版社、法務省矯正局の全面協力を得てプロジェクトにこぎつけた。一人でも多くの方の手に届き、人生を変える決断に繋がるようご支援頂けたらと願っている。





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