「都議選、地力の勝負になる」自民党都連会長鴨下一郎衆議院議員
Japan In-depth / 2021年6月18日 23時0分
安倍宏行(Japan In-depth編集長・ジャーナリスト)
「編集長が聞く!」
【まとめ】
・自公の協力体制で都民ファーストから第一党の奪還目指す。
・五輪開催是非は争点にならない。
・都ファにも自民にも風吹かず。自民候補は地力で勝負。
都議会選の告示まで1週間余り。前回の選挙では小池都知事率いる「都民ファーストの会」が第一党に躍進した。一方自民党は、127議席中過去最低の23議席に留まるなど、厳しい結果となった。
今回の都議選ではどのようなメッセージを有権者に訴え、都議選へ臨むのか。自民党東京都連会長を務める鴨下一郎衆議院議員に話を聞いた。
■都議選の戦略
安倍: 都議選はどのような戦略で臨むか?
鴨下氏: 前回の選挙が非常に厳しい結果でしたから、シンプルに言えば議席の奪還です。都議会で前回の選挙で苦杯をなめた人たちはこの4年間有権者とコミュニケーションを取りながら頑張ってきましたので、1番はとにかく議席の奪還です。
そのためにそれぞれの政策を訴えるということですが、今回の選挙はコロナ禍での選挙なので、コロナで苦しんでいる方々が1日も早く様々な意味で回復できるようにしなければならない。1つはワクチンの推進を都議会としても言っていくこと、もう一つはこの1年半の間に経済的にダメージを受けた人たち、個人事業主、中小、小規模の事業をやっている人も含めて、一日も早く元の生活に戻れるように都の財政を駆使して、行政を動かしていく、というのも今回の選挙で議席を奪還する意味です。
安倍: 獲得議席目標は?
鴨下氏: 前回は結果的に23議席にまで減ったので、今回は自民党と公明党合わせて過半数を取って、都議会の中でのイニシアチブを取り戻すことを目指しています。
安倍: 前回の選挙では公明党と都民ファーストの会が共に選挙を戦っている。ところが、今回は自民党と公明党が選挙協力を行っている。
鴨下氏: 公明党の事は私が語ることではありませんが、色々お話を伺っていると、(公明党は)この4年間の都民ファーストの議会運営、政策の実現能力について甚だ疑問があった。公明党としても伝統的には自公で都政を回してきたので、それに復帰したということだと思います。
安倍: 都民ファーストの会の議会運営については、自民党も同じ見方なのか。
鴨下氏: 自民党はもっと厳しい見方をしています。都民ファーストの会の議員一人一人は能力のある人がいるのでしょうが、政治というのは単なる机上の政策ではなく、都の経済を実際に回している美容院や飲食店などの各団体と、本当に密に、わがこととして政治に対して何をしたら良いか声を聞いて回る必要があります。これは自民党の1番得意なところですから、その点では都民ファーストは十分にできていなかったと言う評価です。
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