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「香港の今を見て欲しい」写真家キセキミチコ氏

Japan In-depth / 2022年2月15日 22時47分

▲写真 共働きの夫婦が多く、祖父母が孫の世話をする光景はよくみかける。(2019年7月9日)©︎キセキミチコ





安倍: その時はもう民主化運動とかだいぶ激しくなっていたんですよね?





キセキ氏: そうですね。でも、民主化運動と言えば2014年の雨傘運動とか、2016年とか、なんやかんやちょいちょいやってたりはしてたんですけど、2017年は全然大丈夫でした。当時の私はほんとに世の中に無関心に生きていて、仕事やプライベートの方に目が向いていたので、なにも意識してなかったんですよね。だから、行った時に何に私が刺激を受けたかって、やはりあれだけ経済発展していて、ファイナンシャルセンターとかがあるくらいだけども、貧しいところもすごくあって、貧富の差がいまだにある。にもかかわらず、治安が悪いわけでもない。日本で言うと六本木ヒルズみたいなところに、ウエットマーケットっていうところがあって、豚肉がぶら下がってたり生魚があったり、そういうのになんだこれはって衝撃を受けたりしました。言い方があまり良くないかもしれないんですけど、貧しい人たちもいっぱいいて、そういう人たちが私の目にはすごいパワフルに元気に生きているように見えたんですよね。









▲写真 雨が降る中、多くの市民が声を上げるために 街中にでてくる。(2019年10月6日)©︎キセキミチコ





この人たちって何を考えてどういう風に思って生きてるんだろうなって、すごく思って日本に帰ってきたんですよ。その時はそれだけ衝撃を受けてきたので結構ドキュメンタリーな写真が撮れました。そして、それを期待して翌年も行ったんですよね。2018年も同じように、電車乗ってる時に「あぁ、私ここ住めるかもしれないな」なんて思ったりしながらまた帰ってきたんです。





そんなこんなで、パワーもらってまだ見えてない、答えもいっぱいあるし、何かいい写真も撮れそうだしって思っていて、半年なら仕事休んでも待っててくれるかなっていうのもあり、仕事で写真を撮ってるけどほんとは何を撮りたいのか、なんとなく見えてなかった中で、こういう写真を撮れたっていうのもあって行こうかなと思ったんですよね。





これ、2018年の時の写真なんですけど。民主化デモとかそういうものは関係なく。もちろんビザをとっていくので半年位前から準備してましたけどね。そして、2019年の7月5日から行ったんですけれども、その時にはデモが始まっていたんです。けど、ほんとに恥ずかしながら私、民主化デモが起こっていることすら、やんわりとしか把握していなかったんです。行ってみたら「何?どうなってるの?」っていう状況が続いていました。だから皆さんに民主化デモを撮りに行ったっていう風に思われることも多いんですけど、実はそうではなくて街とそこに住む人を撮りに行きたかったので、生活の中に入り込むには3泊4日とか1ヵ月では全然入り込めないと思ったので、半年の期間を設けて撮りに行こうと思ったんですよね。









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