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安倍元総理の軍拡に対する反論

Japan In-depth / 2022年5月25日 8時49分

自衛隊の弾薬備蓄等が少ないのは、他国の数倍から10倍の値段で装備を調達するからだ。


例えば国産輸送機C-2は、来年度の防衛省概算要求では1機224億円(+初度費22億円)で、ペイロードが3倍近いC-17と同等である。



写真)航空自衛隊C-2輸送機


出典)航空自衛隊ホームページ


調達コストだけではない。財務省によれば空自のC-2輸送機の維持費は、維持費が高価なステルス戦闘機のF-35Aより高い。財務省の資料によればC-2のCPFH(Cost Per Flight Hour:飛行時間当たりの経費)は約 274万円、米空軍のC-130Jが 約 61.8万円、C-17が約150.9万円(※1ドル/ 112円 30年度支出官レート)だ。


 


C-2のCPFHは米軍のC-130Jの4.4倍、C-17の1.8倍にもなる。ペイロード1トン当たりのCPFHは、C-2は10.5万円(26トン)、C-130Jは3万円(20トン)C-17(77トン)は1.96万円である。C-2のペイロード1トン辺りのCPFHはC-130Jの約3.5倍、C-17の5.4倍と、比較にならないほど高い。


1機あたりのLCC(ライフ・サイクル・コスト)はC-2が 約 635億円、C-130Jが 約 94億円、C-17が 約 349億円である。C-2の1機あたりのLCCはC-130Jの6.8倍、C-17の1.8倍である。これがペイロード1トン当たりのLCCになるとC-2は24.4億円、C-130Jは4.7億円、C-17が4.5億円であり、C-2の1機あたりのLCCは、C-130Jの5.2倍、C-17の5.4倍となり、これまた比較にならないほど高い。


このような高コスト調達、維持費はC-2だけでなく、国産哨戒機P-1哨戒機、ヘリコプターなど多くの装備が該当する。航空機だけではない。小銃、機銃などの小火器類にしても概ね5〜10倍の値段で調達されている。89式小銃は導入時、米軍のM16の5倍、機関拳銃は同様の短機関銃の10倍以上の調達価格だ。そして質も悪い。国産機銃は住友重機が生産していたが数十年にわたり、品質や性能を偽装した上に機銃生産から撤退した。ライセンス生産の9ミリ拳銃もフレームの寿命は2,500発程度とオリジナルより、1桁少ない粗悪品だ。



写真)89式小銃を構える陸上自衛隊員


出典)Photo by Koichi Kamoshida/Getty Images


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